「核抑止論」を否定する広島の人間は日本の防衛力強化に邪魔か

広島の左翼新聞こと中国新聞(=ちゅーピー)が社説で、米国の臨界核実験を引き合いに、核抑止論について批判的な記事を書き、持論を展開していた。その一部を見てみると、

「米国が昨年6月と9月に、核爆発を伴わない臨界核実験を実施していた。バイデン大統領になってから初めてで、1年に2回行うのはオバマ政権下の2010年以来という。自国の核戦力を強化したいのだろう。しかし、世界に安定をもたらすどころか、対立する国との軍拡競争をあおってしまうのではないか。到底許されない」と、ちゅーピーは考えている。

さらに、ちゅーピーは「被爆者をはじめ、核兵器廃絶を求める人々への裏切りだ。広島市長もきのう、バイデン氏に抗議文を送った」と怒っている。

また「核兵器の使用もちらつかせたプーチン大統領について『核のボタン』を持つ人が、理性や人類全体の視点を踏まえて判断できないとすれば、背筋も凍る」と、ちゅーピーは心配している。

さらに「そんなロシアに寄り添う姿勢を保っているのが中国だ。近年の海洋進出や軍備増強は目に余る。自分勝手な振舞いは北朝鮮も、引けを取らない。核実験まで再開させる動きを見せている」と、ちゅーピーは中国、北朝鮮の事も心配している。

「そんな危機に乗じた動きが日本でも現れている。例えば、ロシアや中国に対抗するため、米軍の核兵器を共同運用する『核共有』が必要だーといった意見である。きっぱり否定した岸田政権の判断は的確だった」と、ちゅーピーはキッシーを持ち上げた。

ちゅーピーは「自国を守るためとして、各国が核兵器を持つようになれば、世界は今より安全になるのだろうか。相手を上回る力を持とうとして、果てしない軍拡競争に陥ってしまうだけだ。ましてや核兵器は存在する限り、偶発的事故や人為ミスによる誤発射などの恐れがなくなることはない。テロリストに奪われるリスクもつきまとう」と、神経質になっている。

また、ちゅーピーは「核抑止論で得られるのは、自国の力が相手国と同等か上回っているわずかな間の平和や安定にすぎない。幻と言えよう」と、幻想的な考え方を持っている。


つまり広島では、大勢の被爆者や被爆者団体が一定の勢力を持っていることから、ちゅーピーも一貫して核兵器の保有や共有については反対の立場だ。

では、現在の広島県知事や広島市長はどうなんだろうか。

まず、広島県の湯崎知事の過去の発言を調べてみると、

2019年8月6日の広島平和記念式典で「核兵器を特別に保有し、事あらば使用するぞと他を脅すことが許される国があるのか」と述べ、核抑止論の正当性に疑問を呈した。ところが、別に許されてはいないが、プーチン政権率いるロシアがウクライナに対して残虐な戦争を勝手に繰り広げており、核兵器の使用もチラつかせている。

2020年8月6日の広島平和記念式典で「なぜ、我々広島・長崎の核兵器廃絶に対する思いはこうも長い間裏切られ続けるのでしょうか。それは、核による抑止力を信じ、依存している人々と国々があるからです。しかしながら、絶対破壊の恐怖が敵攻撃を抑止するという核抑止論は、あくまでも人々が共同で信じている『考え』であって、すなわち『虚構』に過ぎません。万有引力の法則や原子の周期表といった宇宙の真理とは全く異なるものです。それどころか、今や多くの事実がその有効性を否定しています。幸いなことに、核抑止は人間の作った虚構であるが故に、皆が信じなくなれば意味がなくなります。つまり、人間の手で変えることができるのです」と述べ、核抑止論は単なる人々の考えであって虚構だと疑問を呈した。

しかし、世界では核を保有している国々が多く存在し、全く放棄しようとしない。核兵器はむしろ防衛力の強化という観点から保有したり共有しているのが現実だ。


次に広島市の松井市長の発言を調べてみると、

2017年12月10日、オスロで核保有国が同盟国に核兵器の抑止力を提供する「核の傘」について「核に守られていると思うのはイリュージョン(錯覚)」と述べ、核抑止論をただの錯覚だと持論を展開した。しかし、現実の世界の防衛では、ロシアが錯覚を現実化しようとしている。

ICANのフィン事務局長、被爆者のサーロー節子さんはこの日行った受賞記念講演で、「日本など核の傘の下にある国々を『共犯者』」と表現して批判した。ずいぶんと口の悪いおばあさんだ。

長崎市の田上富久市長も「核が安全を守っていると言い続ける限り、核を手放すことはできない」と指摘した。それはその通りだ。


原水協は「どんなことがあっても、誰に対しても、再び核兵器を使ってはならない」という立場だから、核兵器廃絶を唱えるだけだ。そういえば以前、被爆者活動家のおばちゃんが「核とは共存できない」と言っていたが、世界では核と共存している国がたくさんある。


核の共有でよく話が持ち上がるのが、もし日本がそれを実行してしまうと近隣諸国と摩擦が生じるというものだ。ロシアのやり方を見ていて対岸の火事ではなくなった日本は、今のままで良いはずがない。近隣諸国の摩擦など気にしている余裕はない。

もしかしたら、日本の防衛強化には広島の人間は邪魔なのかも知れない。

ここではっきり目を覚まさないといけないのは、核抑止論を否定している人たちは、きれいごとを口で言うだけであって、日本人を守らないし守れないという無責任な人たちだ。以前、ジャーナリストだと言われる鳥越俊太郎氏がネットニュース番組で「いったいどこが攻めてくるんですか?」と豪語していたことを思い出した。

関連記事

スポンサーリンク

コメント 0件

コメントはまだありません

コメントをどうぞ