社会福祉法人サンフェニックスを買収&乗っ取った公認会計士は税金逃れと投資の指南役

社会福祉法人「サンフェニックス」(広島県福山市、民事再生手続き中)の資金流出問題で、2016年に理事長に就いた男性公認会計士(58)(21年10月に業務廃止)が流出資金の「受け皿」として、香港法人を自ら設立した模様。香港法人の代表にはその後、サンフェニックスを設立した元理事長の男性医師(72)が就き、資金のほとんどが不動産投資などに充てられたという。

不透明な経営、負債総額は約60億円

社会福祉法人サンフェニックス(福山市瀬戸町地頭分字小立2721、設立1994年12月、理事長:※佐藤裕紀氏)は21年9月28日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、民事再生開始決定を受けた。管財人には綾克己弁護士(ときわ法律事務所、東京都千代田区)が選任された。今後、管財人がスポンサーや新役員を選定して再生を図る計画。負債総額は借入金を中心に約60億円。

サンフェニックスは福山市内の医療法人の関連として設立され、福山市と笠岡市で特別養護老人ホームやケアハウスの運営を中心にデイサービス、ショートステイ、高齢者向け住宅の運営などを手掛けていた。

2016年4月、公認会計士の佐藤裕紀氏が買収して理事長に就任し、2019年に東京都中野区に特別養護老人ホームを開設。さらに、神奈川県横須賀市での病院建設計画も進めるなど事業の拡大を図り、2020年3月期には売上高20億9081万円を計上した。

しかし、多額の投資に伴い借入金が増加していたほか、佐藤理事長が関係する法人を含めた不透明な経営が取引先などから指摘されていた。金融機関以外からの資金調達も行ってきたが2021年1月、資金ショートを起こし、動向が注目されるなか、今回の措置となった。(東京商工リサーチ)

※佐藤裕紀公認会計士事務所(東京都千代田区)

サンフェニックスの資金流出問題で、会計士が「受け皿」法人設立

社会福祉法に基づいて福祉サービスを非営利で提供する社会福祉法人について、国は売買を認めていない。しかし、複数の関係者や民事再生手続きの開始申立書によると、医師と会計士は16年3月、計42億円でサンフェニックスの経営権を移転するとの契約を締結し、事実上の売買に合意。42億円のうち、20億円は会計士側が医師側に出資する方法で提供されることになった。

会計士は16年4月1日に理事長に就任すると、同月6日、自身を代表とする法人を香港に設立。同月下旬には、サンフェニックスから会計士が代表を務める医療コンサルティング会社に20数億円が送金された。同社からは同じ時期に20億円が会計士の保有する別の香港法人に送られていた。

翌5月上旬、この香港法人から、会計士が4月6日に設立した香港法人に20億円が移動。5月に代表に就いた医師は、資金を沖縄県の不動産やスリランカの紅茶関連会社などへの投資に充てたという。香港法人の代表には現在も医師が就いている。

医師は、20億円の原資はわからないとしたうえで、香港法人を使った送金は「会計士側からの提案だった」と主張。代表に就いた理由は「アジアの医療インフラを整備するため、海外送金用の窓口として香港法人を使いたかった」と説明した。投資などで香港法人の資金は数千万円まで減少しているといい、「資金が回収できるかどうか、よくわからない」と話した。

16年4月に会計士が理事長に就く前、サンフェニックスには預金が約30億円あったが、流出が相次ぎ、21年9月には約2700万円に減少。同月、東京地裁で民事再生手続きの開始決定を受けた。現在は地裁が選任した管財人の下で経営再建を目指しており、管財人は22年1月20日、地裁に再生計画案を提出。事業を支援するスポンサーに大手の社会福祉法人がつくことも決まっている。(読売)


社会福祉法人サンフェニックスの設立者については、定款を確認してみた。

附 則(平成6年10月25日設立)
この法人の設立当初の役員は、次のとおりとする。ただし、この法人の成立後遅滞なく、この定款に基づき、役員の選任を行うものとする。

理事長 楢 崎 幹 雄
理 事 楢 崎 佳 子
理 事 宇 田 伸
理 事 佐 藤 巧
理 事 飛 田 武
理 事 矢 野 博
監 事 廣 澤 明 江
監 事 大 谷 和 之

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