会社・社長からの退職勧奨には弁護士に相談して仲裁に入ってもらう(2-1)

売上げや業績低迷で、会社が社員を解雇するために退職勧奨をすることがある。そんなときどうするか。これには2つの道がある。一つは会社の言う通りに従って辞めていく。もう一つは退職勧奨を拒否して働き続けて会社と闘う、という道がある。

考え方として、会社から「不要」の烙印を押されたのなら、出社するのも気分が悪いので辞めて新しい会社を探す、というのは理にかなっている。

では、もう一つの「拒否して働く」というのは、どういった心理が働くのだろうか。

例えば、「生活」がかかっているからそう簡単には辞められない、というのは自然な考えだ。さらに、売上げが低迷しているのは会社・社長のやり方にも問題がある、という点だ。つまり自分だけの責任ではないという意思が働くことだ。

しかし、一度、会社から「不要」の烙印を押されていながら出社を続けていくのは、かなり強い精神力が必要だ。

こうなると、次に待っているのは執拗な退職勧奨だ。もう会社・社長と「対決」することを念頭におかないと続かない。

それに退職勧奨では、会社・社長などから辞めさせるために、あらゆる罵詈雑言の攻撃を仕掛けてくる。これにじっと耐えて聞いたりするが、時には自己主張や反論をすると、逆ギレをされたりするから精神的に苦痛である。

いよいよ精神的に追い詰められることになる。


弁護士に依頼すると仲裁に入り「受諾通知書」が発行される

会社・社長などからの執拗な退職勧奨が何度か続き、もう限界に来た時、いや、それ以前から弁護士に相談しておくべきだろう。労働問題に精通した弁護士なら適格なアドバイスをしてくれる。労働基準監督署に相談してもあまり役に立たない。

就業形態や会社の就業規則による解雇規定がどうなっているかにもよるが、売上げが悪いからといって辞める必要はない。従業員を解雇するには、そのための合理性が必要だからだ。ただ、会社から退職勧奨をされているということは、すでに会社との関係も悪化し始めているから、一定の条件をもとに退職をするという交渉方法もある。

本来、辞める必要がないのに辞めるなら、一定の金銭的要求をしてみることも一つの方法だ。その前に、この交渉を成功させるためには事前に準備すべきことがある。


退職勧奨の内容をICレコーダーに録音

会社からの退職勧奨が、どのように行われていたのかをICレコーダーに録音しておくことは必須だ。もし労使間で裁判になったときに、録音された会話は有力な証拠となり得る。

注意したいのは、退職勧奨の場で会社・社長などからパワハラ・侮辱など言われても、あまり強く言い返さないことだ。裁判になったとき、強く言い返したことが解雇を誘発したと裁判官が判断してしまうため、労働者側が不利になる可能性がある。

たとえ「お前、人間としてどーなんだ!?」とか「お前、出て行けー!!」などと罵詈雑言を浴びせかけられると腹が立って辛いところだが、そこはなるべくじっと我慢をして、淡々と録音を続けることだ。

金銭的な解決金を勝ち取るためにも「我慢」するしかない場面だ。

執拗な退職勧奨から解放された後は、さっそく弁護士がいる法律事務所に連絡して予約を取り、当日は録音データと、できれば録音した内容を文字起こししたレポートを出したらいい。

それを見た弁護士が、動いてくれるなら法律事務所と委任契約を行う。これで、いよいよ会社・社長と全面対決だ。


弁護士が労使間の仲裁に入ると「受任通知書」を発行

弁護士は、相談を受けた依頼者と契約を交わすと、早急に「受任通知書」というものを会社側に送る。この通知書というのは、依頼者から委任を受けて代理人になったという意味で、これ以降、会社側の人間は労働者と直接交渉をすることを禁止される。

弁護士に依頼するメリットは、会社・社長などの相手方から執拗な退職勧奨から逃れることができるため、精神的にかなり楽になる。ただし、着手金と成功報酬が必要になるが、それを払ってでも弁護士に依頼するというのは、もう「会社・社長が憎い」から、できれば社会的制裁を与えたい、という気持ちが強い証拠だ。

弁護士からは、辞める意思がないのなら、継続して出社するようにとアドバイスされる。出社しても会社側が直接、退職勧奨の交渉をしてくることが無くなるからかなり楽になる。

あとは、弁護士が会社側と交渉してくれるから任せておけばいい。会社側がそのまま社員の雇用を維持させるのか、金銭を支払ってでも退職させるのか、2つの道に分かれる。いずれにしても、弁護士とよく相談しながら進めることが重要だ。

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