「カバンが汚れた!」嘘のクレームで示談金詐取していた2人に執行猶予で社会復帰

日本各地で飲食店のイスにしょうゆなどをこぼして「カバンが汚れた!」などと言って、クリーニング代名目で示談金を詐取していた住所不定、無職の根本弘行容疑者(49)と中村幸穂容疑者(37)の両被告に対し、広島地裁は10月27日、懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)の判決を言い渡したという。

判決によると、2人は共謀して2017年12月~20年6月、広島市中区や京都、神戸市など飲食店4店で「席が汚れていてかばんがぬれた」などと嘘を言って現金を要求し、計5万7千円を詐取した。杉本正則裁判官は「新型コロナウイルスの影響で飲食店の経営が落ち込む中、社会的な非難は大きい」と述べた。

起訴されたのは4件だが、広島県警によると被害は少なくとも約600件、計約1860万円に上るという。公判では犯行の経緯が明らかになり、2人は茨城県内のパチンコ店で知り合い、男が過去に飲食店で服を汚されてクリーニング代を得た経験から、薄めたしょうゆなどでかばんを汚す手口を思いついたという。

全国を行脚して詐欺を繰り返す生活は約10年。男は「もう辞めようと何度も思った」、女は「仕事も見つからず抜け出せなかった」と供述した。

2人は広島地検の支援を受け、住まいや仕事を探して社会復帰を目指すという。杉本裁判官が「社会人としてきちんと生活を立て直して」と説諭すると、うつむいた2人は小さくうなずいた。(中国)

「椅子が汚れている」飲食店でクレーム詐欺 5年前からやっていた

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