「マスク」は相手を攻撃しやすくするためのクレーマー用道具

以前は、マスクをして歩いていると、何やら不審者のように見られ、さらに帽子とサングラスを掛けていれば怪しさを増す。これらは臆病な自分を隠すためのツールだったが、コロナ禍ではごく普通のツールとなった。さらにこのツールは自分の身分を隠して相手にクレームなどの暴言を吐きやすくするものでもある。理由は、相手から自分を特定され難いからだ。この現象は家電量販店などでも起きやすい。

スーパーでマスクを巡って客とトラブル

広島東署は10月13日午後6時20分ごろ、広島県府中町の無職男(54)を暴行の疑いで現行犯逮捕した。逮捕容疑は、府中町内のスーパーで、アルバイト少年(16)と、その姉2人の計3人の顔に携帯用スプレーで液体を吹き付けた疑い。同署によると、男は「少年がマスクをしていないことに腹が立った」と供述しているという。男と被害者3人に面識はないという。同署は、アルコール消毒液を吹き付けたとみている。(中国)

スプレーをかけた無職の男はマスクをしていたと思われるが、だとしたらこんな暴挙に出てしまうのも不思議ではない。

以前、一時期、某家電量販店に勤めていたとき、60代の老夫婦が来店したときの話。主人の方が「○○はどこにあるのか?」と聞かれた。その時、ずいぶんと顔を近づけて聞いてきたな、と思った。20センチくらいまで接近してきたのだ。まだ勤務経験が浅かったので「たぶん・・・」と少し曖昧な対応をした。そしたらその主人が突然怒り出し、「おい!もし場所が違っていたら大変なことになるぞ!?」と大声で怒鳴り始めたのだ。

その主人はマスクと帽子をしていたのだ。だからどんな顔をしているのか分からなかった。背丈は165センチくらいか。態度や言動から想像すると、職業は農家か土建業、あるいは元警察官か。その場で、その主人の帽子とマスクを引き剥がして、どんな面をしているのか見てやろうかと思ったが、店長や会社に迷惑がかかると思い、我慢してしまった。

この60代の主人は、もしマスクと帽子をしていなかったら、こんな攻撃的な暴言を吐かなかったと思う。顔がバレてしまったら、どこかで特定されてしまい、不利になってしまう恐れがあるからだ。

マスクは相手を攻撃しやすくするための道具でもあるのだ。

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