新型コロナウイルスに感染すると「喉にガラスが刺さったような痛み」「肺が引き剥がされるような咳」

新型コロナウイルス感染による死者が世界で10万人を超えた。高齢でなく、既往症を持たない場合でも、重症化し、死に至ることがある未知のウイルス。「肺が引きはがされるようなせき」「喉にガラスが刺さったようだ」。重症に陥った人や不幸にも命を落とした人の遺族らが世界各国で感染の恐怖と苦痛の激しさを語り、警鐘を鳴らす。


「お願いだから、外出はやめて!」。家族も面会が許されない隔離病室。英南東部カンタベリー郊外のカレン・マネリングさん(39)は、息も絶え絶えに訴える動画をフェイスブックに投稿した。「(ウイルスを)家に持ち込んだら家族の誰かが死ぬかもしれない」

3月、目の痛みや高熱、「肺が胸から引きはがされるようなひどいせき」に苦しみ、感染が確認された。「呼吸困難になっても看護師が防護服を着るまで待たなければならない」。幸い約1週間で退院できたが、メディアに「生きた心地がしなかった」と振り返る。

おなかには6月出産予定の男の子がいる。無事生まれてくれるか、今も不安で仕方がない。

入院中のジョンソン英首相と同時期に感染、後に復帰したハンコック保健相も、症状は「喉にガラスが刺さったよう」だったと証言。感染が「深刻な事態を引き起こす」ことに警鐘を鳴らした。

感染者の死亡率が高いイタリア。特に拡大が深刻な北部ロンバルディア州のミケーレさん(41)は「既往症もなく頑丈な体にもかかわらず、死にかけた」と恐怖を語った。39度を超える高熱にうかされ、薬で16日間昏睡状態に。症状は良くなりつつあるが「命は一つだということを忘れないようにする」

父を亡くし自身も重症化した別の男性(40)は、感染拡大を「フェイクニュースのように」捉え軽視したことへの後悔を病床で語った。人工呼吸器を付けたまま「私の身に起きたことはあなたにも起き得る」と訴えた。

3月下旬、米ニューヨークの病院に搬送されたスティーブ・カミンスキーさん(86)は、家族との面会がかなわないまま息を引き取った。

亡くなる直前、看護師が家族に電話をつないだ。懐かしい声に顔を紅潮させるカミンスキーさん。だが人工呼吸器を付けた状態で言葉を発することができなかった。息子のバートさんは「面会できず、最期の言葉もない。こんなことが突然起こり得るんだ」

医療物資が不足するニューヨークの病院では、防護服代わりにゴミ袋を身に着け感染者に接していた男性看護師(48)が死亡。妹に送ったショートメールが最期のメッセージとなった。「親には教えないで。心配するから」(ロンドン、ローマ、ニューヨーク共同)

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