【廿日市市女子高生刺殺事件】鹿嶋被告に無期懲役の判決

2004年、廿日市市の住宅で当時17歳の女子高校生をナイフで刺して殺害したとして、殺人などの罪に問われた36歳の男に対し、広島地裁判所は「動機は身勝手極まりなく、強い非難に値する」として検察の求刑どおり無期懲役を言い渡した。

2004年10月、廿日市市の住宅でこの家に住む高校生の北口聡美さん(当時17)がナイフで刺されて殺害され、祖母も大けがをした事件では、一昨年、別の暴行事件で警察に事情を聴かれていた山口県宇部市の元会社員、鹿嶋学被告(36)がDNA鑑定などをもとに逮捕され、殺人や殺人未遂などの罪に問われた。

これまでの裁判員裁判で、被告の弁護士は起訴された内容を争わず、刑を軽くするよう求めていた。

3月18日の判決で、広島地方裁判所の杉本正則裁判長は「被害者は自宅でくつろいでいたところを突然襲われ、何の落ち度もないのに将来ある人生を終えなければならなかった悔しさや悲しみを表現するすべもない。被告はわいせつ行為が成功しなかったことなどの怒りから、いわば八つ当たりで殺害行為に及んだもので、動機は身勝手極まりなく、強い非難に値する」と指摘した。

その上で「被告は一貫して罪を認め謝罪している」などとして、検察の求刑どおり無期懲役を言い渡した。

18日の判決について、殺害された北口聡美さんの父親の忠さんが裁判所の前で取材に応じ、「残された家族としては検察には死刑を求刑してほしかった。今日、判決を聞いて、娘には判決が出たけど負けたよと伝えました」と時折、言葉を詰まらせながら話していた。

その上で「被告がこの判決を受け入れるかどうかは分かりませんが、私の気持ちとしてはきょうで裁判を終えたいです」と話した。(NHK広島)

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