サッカースタジアム建設予定地に文化財の痕跡

サッカースタジアムの建設が予定されている広島市中区の中央公園。広島市の調査で、広島城の一部や江戸時代の暮らしの痕跡が見つかったという。広島城の西側に位置する中央公園広場では、新サッカースタジアムの建設予定地ということもあり、広島市は、19年9月から文化財が埋まっているかを調べるための試掘を行っていた。

試掘調査は、江戸時代の絵図などをもとに中央公園広場内の10カ所を選び、深さおよそ2メートルまで掘り進めたところ、広島城の痕跡が見つかったという。

痕跡は、中堀の石垣の基底部や、中堀の石垣の一部だという。現在残っている広島城の堀は、本丸を取り囲む「内堀」。

江戸時代初期の広島城を描いた絵図では、当時は三重の堀に囲まれていた。昭和初期までには埋められていたとされる中堀は、中央公園広場の東側にあった。見つかった石垣は、中堀の痕跡が今も地下にあることを示している。

江戸時代後期に描かれた絵図からは、中堀より西側に人の名前が並んでいて、多くの武家屋敷があったという。公園の西側からは、当時の人たちの生活がわかる痕跡も確認されている。

明治維新後、現在は公園になった地域はすべて軍用地となり、さまざまな施設が建てられた。被爆当時は、旧陸軍の倉庫などが建ち並び、多くの軍関係者が犠牲になった。

試掘調査では、その倉庫の床とみられる遺構も出土した。

試掘なので全体の状態はわからないが、良好に残っている可能性もあり、試掘調査した場所以外でも埋蔵文化財は存在すると想定できるという。

広島市は、今回の試掘調査で確認した文化財について、石垣などは埋め戻し、そのままの状態を保たせている。

「サッカースタジアムが建設されることによって遺構が壊される場所については建設の前に発掘調査をして記録によって保存すると思っています。」(広島市 文化振興課 岡崎理絵課長)

広島市は、2020年度に中央公園広場西側での本格的な調査を予定している。(RCC)



広島中央公園 痕跡調査

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