河井克行氏 過去の衆院選でも「河井ルール」で報酬2倍

19年7月の参院選広島選挙区を巡り、自民党の河井克行前法相(衆院広島3区)と妻案里氏(参院広島)の秘書ら3人が車上運動員に法定上限の2倍の報酬を支払ったとされる公選法違反事件で、複数の陣営関係者が広島地検の任意聴取に、克行氏が当選した過去の衆院選(14年、17年)でも同様の実態があったと証言していることが3月5日、分かったという。

地検は「河井ルール」とも呼ばれる慣行が今回の事件の背景にあったとみて詳しく調べている模様。

関係者によると、案里氏の陣営は車上運動員に「1日3万円」を支払ったとされ、案里氏の公設第2秘書立道浩(54)=広島市安佐南区、克行氏の政策秘書高谷真介(43)=東京都葛飾区、陣営元スタッフで無職の脇雄吾(71)=広島市西区=の3容疑者が同法違反(買収)容疑で地検に逮捕された。

複数の関係者によると、3容疑者が関与した案里氏の参院選だけでなく、克行氏の過去の衆院選で陣営に参加したり、誘われたりした複数の関係者が地検の任意聴取を受けた。少なくとも前々回の2014年12月と、前回の17年10月の衆院選について「報酬は1日3万円だった」と証言。1日3万円が慣行となり、「河井ルール」とも呼ばれていたと説明したという。

また広島地検が、東京都内の河井夫妻の滞在先で2人のスマートフォンを押収したことも関係者への取材で判明した。複数の陣営関係者によると、克行氏は無料通信アプリLINE(ライン)などを通じ、頻繁に具体的な指示を出していたほか、「金に関わることは全て克行氏が握っていた」などの証言もある。

地検はスマホの解析を進め、陣営の責任者ともされる克行氏が違法報酬の決定に関与したかどうかを慎重に調べるとみられる。(中国)



衆院選 河井克行

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