福山医療センターが建築基準法上の検査・報告を忘れる

国立病院機構福山医療センター(福山市沖野上町)が2017年度以降、市の指摘にもかかわらず、建築基準法上で義務付けられる建物の安全面での調査や消火設備の検査をしていなかったことが分かったという。12年5月に福山市内で7人が死亡したホテル「プリンス」火災を受けて市は指導を強めてきたが、同センターは業務の発注忘れなどが原因と説明。本年度中に調査と検査を実施し、報告するという。

同法に基づく報告は、多数の人が出入りする一定規模以上のホテル・旅館や病院、映画館などが対象。同センターは3年ごとの建物の調査を18年度に実施していなかった。17年度以降、年1回の消防設備などの検査も怠っていた。

ホテル・プリンスの火災後、市は年度初めに対象となる建築物の管理者たちに報告するよう通知し、12月までに報告がなければ翌1月に再通知する。年度内の報告がなければ、電話などでの督促もしてきた。市は、同センターにも、同様の対応をしたとするが、報告は出ていないままだったという。

同センターは、一部施設の改修工事で調査や検査ができなかったほか、見積もりを取る担当者が手続きをしていなかったという。

同センターは国立福山病院から04年、独立行政法人国立病院機構に運営が移行。入院患者約300人がいる7階建て病棟と、1日約700人が出入りする5階建て外来管理棟がある。同センターは「遺憾であり、やるべきことをきちんとするよう組織として見直していく」とする。市建築指導課は「建物の安全性を持続していくために必要な制度。報告の徹底を求めていきたい」としている。

福山市によると、昨年末時点で3年ごとの建物調査の報告対象は計437件で、病院や診療所、福祉施設などは213件。プリンス火災前の09~11年度の報告率は58.7%だったが、15~17年度は88.5%に上がっている。(中国)

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