米国が広島型原爆の3分の1の小型核爆弾開発議論を活発化

米軍が6月、戦闘中の限定的な核兵器使用を想定した新指針をまとめていたという。核爆発後の放射線環境下で地上戦をどう継続するかなどの課題にも言及しているという。オバマ前政権は、核の先制不使用も一時検討するなど「核の役割低減」を目指したが、逆行する内容。核弾頭の小型化を進めるトランプ政権下で、通常戦力の延長線上に核戦力を位置付ける傾向もうかがえる。

米シンクタンク全米科学者連盟の核専門家ハンス・クリステンセン氏は、広島型原爆の三分の一程度となる爆発力数キロトンの「小型核」開発の動きを念頭に「『より使いやすい核』の導入に合わせて限定的な核戦闘の議論を活発化させており、心配な動きだ」と指摘。核使用のハードル低下を懸念する声が複数の米専門家から上がっている。

新指針は米統合参謀本部が6月11日付でまとめた内部文書「核作戦」。ホームページで一度公開した後、非公開にした。公開されたものを全米科学者連盟が保存し開示している。

文書は「敵対者は自身の利益を守るため核への依存を深めている」とし、ロシアや中国の核戦力増強に注意を促した上で「米核戦力は『力による平和』という米国の国家目標に資する」と指摘。

さらに「核使用やその脅しは地上作戦に重大な影響を与え得る。核使用は戦闘領域を根本から変え、司令官が紛争でどう勝利するかを左右する状況をつくり出す」とし、限定核使用の効用を力説している。

また、核戦力を通常兵力と共同運用する重要性に触れ「陸上部隊や特殊作戦部隊は核爆発後の放射線環境下でも、全ての作戦を遂行する能力を保持しなければならない」とし、核戦争下での部隊能力の強化を訴えている。

統合参謀本部は「文書作成は定期的な指針策定の一環で政策変更ではない。あいまいな点がないよう見直し、再公表したい」としている。

米国は冷戦後、抑止力を核の主要な役割とみなし、オバマ前大統領は3年前の広島訪問後、相手の核攻撃まで核を使わない先制不使用を検討した。(東京新聞)

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