安倍晋三首相が仇敵の溝手顕正氏を抹殺して河井あんり氏に肩入れ

19年夏の参院選を目前に、安倍晋三首相(64)が、仇敵を抹殺するべく、広島での“仁義なき戦い”に力を入れているという。週刊文春によると、仇敵とは溝手顕正前参院議員会長(76)のことだという。さらに、その構図が悩ましいという。

2007年夏の参院選、安倍首相は小沢民主党に惨敗したが、続投に拘泥した。当時防災相だった溝手氏は会見で「首相本人の責任はある。(続投を)本人が言うのは勝手だが、決まっていない」と痛烈に批判した。

12年2月にも、野田佳彦政権に対し、消費税増税関連法案への賛成と引き換えに衆院選を迫る「話し合い解散」を主張した安倍氏を、会見で「もう過去の人」とこき下ろし、波紋を呼んだ。安倍氏は、そうした恨みを片時も忘れない。参院議長を決める16年夏、岸田派は溝手氏を推したが、「首相が反対して止めた」(党幹部)。

そして、今回の参院選。定数2の広島選挙区で楽々と当選を重ねてきた溝手氏に、同じく自民公認の新顔として、河井克行総裁外交特別補佐の妻・案里元県議を刺客としてぶつけたのだ。すでに安倍事務所のスタッフ数人を広島に常駐させるほど力を入れている。

6月2日に広島で開かれた案里氏の決起集会には、首相に近い塩崎恭久元厚労相の他、森山裕国対委員長、山口泰明組織運動本部長、吉川貴盛農水相らが出席。森山ら3氏はいずれも菅義偉官房長官に近く、官邸こぞって案里氏に肩入れする構図だ。水面下では他の党幹部にも溝手氏の応援に入らないよう要請。「首相は『野党が弱い広島では2人通せる』と表では言うが、『溝手は落ちていい』という本音が透けてみえる」(政治部記者)。

ただ案里氏も盤石ではない。夫は16年、「週刊文春」で秘書への暴力や女性記者へのセクハラ問題を報じられ、地元でも評判が悪い。昨春、岸田文雄政調会長の県連会長退任に伴って後継かと目されたが、県議らが宮沢洋一参院議員を推し「河井会長」を必死で阻止したほどで、温厚で知られる岸田氏も「嫌い」と公言する。案里氏の評判も芳しくない。「国政に出ることばかり考えている野心家だが県議4期でさしたる実績はない」(地元政界関係者)と厳しい声も。

岸田氏は自派閥の溝手氏を全面支援の構え。「首相とは『どんな結果でも互いが傷つかないようにする』というあうんの呼吸がある」(政治部デスク)というが、万が一溝手氏が落選すれば、岸田氏の派閥領袖としての権威は地に堕ちる。ポスト安倍レースに生き残るためにも正念場だ。



安倍晋三首相 河井案里

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