ごみステーションから資源ごみを無断で持ち去った男を逮捕

府中町のごみステーションから資源ごみを無断で持ち去ったとして広島東署は4月18日、広島市東区中山西1丁目、無職引地淳治容疑者(75)を町廃棄物処理条例違反(資源ごみの持ち去り禁止命令違反)の疑いで逮捕した。資源ごみの持ち去りを禁じる条例違反容疑での逮捕は、広島県内で初めてだという。

逮捕容疑は、2018年12月10日午前6時25分ごろ、府中町浜田2丁目のごみステーションで資源ごみを集めているのを巡回中の町職員に見つかり、持ち去り禁止の命令書を手渡されたにもかかわらず、同8時35分ごろ、浜田4丁目のごみステーションに出されていた新聞紙2束(約5キロ)を軽ワゴン車に積んで運んだ疑い。同署によると容疑を認めているという。

同条例では、町職員たちが巡回などで持ち去りを見つけた際、口頭指導や警告書、命令書の交付で中止を求める。

同署によると、町は16年7月以降、引地容疑者に45回にわたって警告書を手渡していたが、持ち去りをやめなかったため命令書を手渡し、4月11日、同署に告発していた。同署は、集めた資源ごみを業者に売り、生活費に充てていたとみている。


県内各地で持ち去り横行

住宅から出る資源ごみは自治体や町内会の収入源になっているが、広島県内では持ち去りが横行し、住民から苦情が出ているという。持ち去りを規制するルールは自治体によって差があり、罰則付きの条例がある地域でも実効性を疑問視する声があるという。

4月18日午前7時半、広島市南区西霞町の住宅街。荷台をベニヤ板で囲んだ軽トラックから中年男性が降り、道路脇にある新聞の束を素早く積み込んだ。

午前8時半ごろにかけて、男性を含む5人が軽トラックなどでそれぞれ周回し、新聞や空き缶を次々に持ち去った。同10時ごろ、市の委託業者の回収車が到着したときには、ほとんど残っていなかった。

この日は、市による月2回の資源ごみの収集日。霞町町内会は月2回、町内会でも集団回収し、リサイクル業者などに売って活動費に充てている。

市によると、資源ごみの持ち去りが市内で目立ち始めたのは、中国への輸出で古紙やアルミ缶の価格が高騰した2002年ごろ。市は06年に指導要綱を作り、市民から通報があった場合は職員が出向いて指導している。市民からは「通学時間帯とも重なり危険」などと苦情が寄せられている。

18年度の苦情は27件。要綱ができる前の05年度の95件と比べて3分の1程度になっている。罰則付きの条例などを作る予定はないという。

17年度の市の資源ごみの売却収入は約1億600万円。持ち去られた量や被害額は不明だが、ピークだった07年度の約3億7600万円の3割弱にとどまる。

持ち去りに関して条例で罰則を設けているのは、広島県内では府中町と熊野町、廿日市市の3市町だけで、いずれも20万円以下の罰金を科す。呉、福山、東広島、三次、竹原、江田島、大竹の7市と海田町は罰則のない条例を設けている。(中国)

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