井口台パークタウン全域が土砂災害警戒区域に指定、緊急避難場所なし

広島市内の新興住宅団地としては割と人気がある「井口台」(井口台パークタウン)が「土砂災害警戒区域」に指定されるという。1970年代に造成され、眺望の良さや公共施設、商業施設がそろっていることなどから、西区の住宅団地の中では土地相場も高い方だと言える。しかし、土砂災害警戒区域に指定されれば、団地のイメージも今まで通りとはいかない。これを解決する方法は、裏山を削って無くすしかない。


井口台全域が土砂災害警戒区域

山を背に住宅やマンションが立ち並ぶ広島市西区の団地「井口台パークタウン」。井口台小学区のほぼ全域を土砂災害警戒区域に指定するのを前に、広島県が18年10月、住民説明会を開いた。約260人が参加した会場はざわついた。「指定後、どこに避難すればいいのか」。

市は学区ごとに最低1カ所の緊急避難場所を指定する。警戒区域内には原則、設けない。同団地では4カ所の避難場所が警戒区域に含まれることになり、学区内で使える土砂災害時の避難場所がなくなった。

2965世帯(2018年12月末現在)が暮らす同学区。説明会から約4カ月たった今も、代わりの避難場所は決まっていない。西区地域起こし推進課は、民間施設を避難場所にできないか協議を続ける。

土砂災害警戒区域の指定作業は、14年の広島土砂災害を機に加速した。広島県内の警戒区域は、推計分を含め全国最多の約4万9500カ所。19年1月末現在、7割近い3万3897カ所の指定を終えた。

井口台小学区のように、指定に伴って避難場所を確保できなくなる学区が今後、出てくる可能性がある。

井口台パークタウンから北東約5キロの己斐上小学区(西区)も、警戒区域の指定を機に揺れている。約1500人を収容できた同小は18年1月、指定エリアに入った。代わりに学校から約100メートル離れた児童館が拠点の避難場所に指定されたが、収容人数はわずか約80人。学区の警戒区域には、その87倍の6983人が住む。ひとたび災害が起きれば、避難者であふれる恐れがある。(中国)


土砂災害警戒区域

土砂災害防止法に基づき、都道府県が指定する。特に危険性が高い区域を特別警戒区域に指定。特別警戒区域内に住宅を新築したり増改築したりする場合、鉄筋コンクリートの壁で補強するなどの対策を講じる必要がある。移転勧告を受ける場合もある。国は、土砂災害時に住民が一時的に避難する緊急避難場所を市町村が指定する際、警戒区域を避けるよう求めている。



井口台パークタウン 広島市西区


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