小池造船海運で作業員2人が死亡

大崎上島町の同じ造船所で、3月7日と9日、相次いで労災死亡事故が発生した。事故があったのは大崎上島町の小池造船海運。3月7日の1件目の事故では、造船所内のドックで修理中の船の甲板から、船員の鈴木冨久亀さん(63)が約8メートル下のドックの底に転落して死亡した。さらに2日後、同じドックで船のプロペラを修理していた外部業者の田中和彦さん(46)がクレーンと落下防止策の間に挟まれ死亡した。田中さんは昨日が作業の最終日で道具をしまう作業をしていたという。小池造船海運㈱の小池英勝代表取締役は「うちのドック内で起こった事故なので、管理体制がずさんだった。遺族の方の心痛を考えますと反省しかない」と述べた。(TSS)

「ハローワーク」ブラック企業の求人だらけから改善の兆し

12月25日、厚生労働省は法令違反を繰り返す企業からの求人をハローワークで受け付けなかったり、正しい就業情報を企業に提供させ、若者の採用後のトラブルを防ぐ新制度の詳細を決めたという。16年3月から運用が始まる。この問題、実は労働基準監督署の人でさえ「ハローワークの求人票の労働条件と実際の雇用条件は違います」と言っていたぐらいだから、罰則を含めた根本的な見直しが必要だ。


さらに、雇用されている人は会社から労働条件などで不適切な待遇を受けた場合は、どんどん労働基準監督署に申告すべきだ。但し、労働基準監督署は現在でも雇用主である会社側の味方である。賃金未払いや待遇の相違があったとしても監督員は「でも、賃金を支払うのは会社ですから」などとあっさり言うものだ。そして「会社はこの金額でと言っていますが、嫌なら裁判しますか?」と事務的だ。


労働基準監督署員はただの公務員であるから、余計な仕事を持ち込みたくない。とにかく仕事を早く済ませて定時で上がりたい。そこには不利益を受けた労働者をなんとか救済しようという精神などは全くないと言い切れる。出来ることなら、労働基準監督署の改革も必要だ。


新制度は、10月から順次施行されている青少年雇用促進法に基づくもので、ハローワークでの求人は原則、企業が出したものはすべて受け付けなければならなかったが、新制度では「ブラック」な企業の求人は受理しないようになる。違法な長時間労働や残業代を払わないといった違反を1年間に2回以上、労働基準監督署から是正指導されるなどした企業が対象となる。


企業が新卒者を募集する場合には、「過去3年間の採用者数と離職者数」「残業時間」「有給休暇の実績」といった情報を提供するよう法律で努力義務を課し、新卒者やハローワークなどから要求があった場合は情報提供を義務づける。民間の職業紹介事業者にも同様の対応を促す。(朝日)

地方都市・広島の求人が高水準というのは見せかけ

広島労働局によると、広島県内の11月の有効求人倍率が1.52倍で、6カ月連続で高い水準が続いているという。産業別にみると、ドラッグストアなどから多くの求人があった「卸売・小売」、貨物の仕分けなどの求人が多かった「運輸・郵便」など、1つを除く10の産業で前の年の同じ月と比べて求人の数が増えているという。また正社員の有効求人倍率は1.07倍で、過去最高となったという。また労働局は会見で、9月末時点で約470人いたシャープの希望退職者のうち、少なくとも111人が再就職先を決め、255人が引き続き就職活動を続けていると明らかにした。(RCC)


一見、広島の労働市場が活気づいているように報道されているが、その実態は雇用のミスマッチにより、就業できない人は多い。特に中高年になると、採用のハードルが高くなり、ほとんど採用されないだろう。また、中小零細企業の中には、給料が払えない会社もあると聞く。

ハローワークの求人票の内容を信じてはいけない。雇用主から適当に雇用条件を書いているだけだ。さらに2、3カ月ごとに同じ会社が求人を出していることにも気付く。本当に採用する気があるのか疑わしい。

時間があれば、ハローワークや労働基準監督署に出向いて見れば分かる。ハローワークでは職を求める人がさまよい、労働基準監督署では、給料・賃金が支払われないという嘆きの相談や電話が入る。

都会から地方都市に行けば、ゆっくりマイペースで仕事が出来ると思うのは大間違いだ。そこには地方都市が抱える問題や経営者の資質にも問題があるため、リスクがあることを覚悟しておかなければならない。

広島で仕事を探すときには、ドツボにハマらないように気を付けたい。

地方1%移住戦略で救われる?

12月9日のクローズアップ現代は、最近、都市部から地方へ移住する人が増えていると放送されていた。その移住先として注目されているのが鳥取、岡山、島根だ。この地域は全国的にみても移住者数が多いためだ。その中でも地方の過疎化対策そして「もし毎年1%の人を呼び込めれば、町の人口減や高齢化は食い止められる」とする“理論”が注目を集めているという。そして、その理論を実践しようとしているのが島根県邑南町の出羽だ。

1%理論とは、年に数世帯ずつ家族が定住してくれれば、大規模な産業誘致や開発などしなくとも、数百人規模のコミュニティは存続可能というものだ。


2014年 移住者数

過去5年間の移住者数



まず冒頭で、東京から鳥取へ移住した20代の夫婦が成功体験として紹介された。夫婦2人のの給料は50万円から30万円に減ったが、日々の生活は楽になったという。家賃は東京では1Kが7万円だったが鳥取では2LDK(駐車場付き)で4万3千円だという。食費も月6万円だったが3万円になったという。さらに生涯貯蓄額は東京よりも鳥取の方が多いというシュミレーションまで出た。


1%理論を実践しようとする島根県邑南町の出羽地区の人口は、2015年で896人。これが2045年になると585人になると推計されている。出羽への移住者は、平成12年3人、平成13年2人、平成14年1人、平成15年5人であるが、このままだと町の存続危機に関わる。そこで人口の1%にあたる7人を1年間に移住してもらえれば、将来的に人口減少に歯止めがかかり、町は消滅することなく、存続するという。


つまり結論は、40歳代や50歳代、60歳代で移住(Iターン)したりUターンしたりでは、あまり意味がないことを表している。鳥取の例は、東京でのキャリアを鳥取でも同じように活かせたのは、年齢が若いから鳥取でも採用口のあったわけで、もしこの夫婦が40歳とか50歳だったら、同じようにはいかないだろう。島根の例などは顕著で、1%理論はこれから子育てが可能な若い世代でないと意味がない。


懸念されるのは、せっかく町へ移住してきた人たちが、また出て行ってしまうことだ。この前テレビでコメンテーターが、「知人から聞いた話で、宮古に移住する人が多いけど、6カ月もすれば、みんな飽きてまた東京に戻るそうだ」と言っていた。地方移住は遊び半分では失敗する。


番組では、なぜそこに移住するのかという問いに対して、「地域みがき」という言い方をしていた。つまり「人」だという。移住してきた人たちに熱心に世話をしたり協力をしたりする人が不可欠だという。おそらく、その世話人のために、その世話人を裏切れないという気持ちがあるのかも知れない。

ワタミ訴訟にみる売上利益至上主義ブラック会社

「365日24時間、死ぬまで働け!」という名言を残したワタミ創業者の自民党・渡辺美樹参院議員だが、居酒屋「和民」で働いていた女性が自殺したのは長時間労働などによる過労が原因だとして両親が損害賠償を求めていた訴訟で、会社側は責任を認め、約1億3000万円を支払うことで和解した。


2008年、「ワタミ」の子会社、「ワミフードサービス」の新入社員だった森美菜さん(当時26)は、月140時間以上の残業の末、適応障害で自殺した。森さんの両親は一昨年、ワタミと創業者の渡辺美樹参院議員らが「管理責任を怠った」として提訴した。ワタミ側は12月8日、自殺は過労が原因だと責任を認めて謝罪し、両親に約1億3000万円を支払うことで和解が成立した。ワタミは「心からおわびし、労働環境の改善に取り組む」とした。


渡辺美樹氏は「ワタミ」を創業して大きくしたし、その根性と努力は評価できるが、働いている社員が全員、社長と同じ思考ではない。売上・利益あっての会社であるが、だからと言って社長である会社経営者は、社員全員に自らの歩み方を強いることは間違いだ。


社員に対して長時間労働を強いる会社の考え方は一つだけ、会社の利益追求に限る。このような会社は社員を駒や兵隊としか見ておらず、いわゆる「ボロ雑巾」として扱う。しかし、それだけでは社員はついて来ないから、そんな環境でも頑張っている先輩社員を手本にするようにと忠誠を誓わせる。退職しようとすると「逃げるのか?」という言い方もする。


雇用格差、賃金格差が当たり前の時代に、もはやそこまでして就労して稼ごうという人も減っているという世の中になった。それでも一部の会社では、黙々と「ブラック」な形態で社員のケツを叩いているのだ。そこで、社員を管理する立場の人間は、どんな言い方で社員を奮起させていたのか思い出してみた。


「寝食を忘れて考えて営業しろ!」 
これは24時間休まず働け、という言い方に近いが、少しボカしている。つまり契約を取るためには、食事や睡眠をとることを忘れるくらいにお客さんのことを考えろと言う意味。

「産みの苦しみを分かちあおう!」
会社の創業時は大変だから、夜遅くまで仕事をしなければならない。だからみんなで苦労を共有しようという意味。

「休日に出かけることは日頃、仕事をしていない!」
日頃、仕事を真剣にめいっぱいしていると、疲労感でクタクタになる。当然、翌日が休日であっても疲労が続き、出歩く気力が無くなる。つまり、出歩くことが出来るということは、日頃、仕事を真剣にしていない証拠、という意味。

「頑張っただけ評価されるぞ!」
仕事を長時間、頑張ると評価するという意味。近くで社長や役員が社員を観察したり、タイムカードで管理したりする。帰りは毎晩終電だ。仕事が無くても社員は終電まで帰らないという異様な日々が続く。

陰湿でいい加減な広島労働社会で技能実習生がボロボロになって帰国

フィリピンから広島に来ていた2人の技能実習生が11月下旬、実習期間を1年残して帰国した。高度な技術を身に付け、家族に十分な仕送りをしようと来日した。しかし、契約外の業務や事実上の「解雇」など、現実はかけ離れていたという。未払い賃金を求めて提訴した2人は、近く本来働けたもう1年分の賃金を求める訴えを起こすという。いい加減な広島労働社会はいつまでたっても懲りずに悪事をはたらくようだ。


セブ島出身で溶接作業員だったマナタッド・カルビン・デ・ヘススさん(30)と、リナオ・ジョナタン・ソローニョさん(29)は、2013年11月に3年間の実習予定で来日し、広島県内の会社に雇用された。

訴状などによると、実習目的は溶接だったが、実際には自動車の解体をしていたという。アルバイトや内職を命じることは禁止されているが、終業後や休日には1本50円でタイヤの洗浄をさせられた。

2人は同社工場内の2階の一室が居室。他にも2人の実習生がいた。給料は最低賃金で算定し、改定に伴う上昇分は家賃に転嫁された。手取りは月8万円前後。妻子への仕送りのために食費や雑費を切り詰め、月4万円から6万円を捻出した。

2人は「1階の仕事場と行き来するだけ。家族とのインターネット電話だけが唯一の癒しだった」と語る。

2人は仕事や待遇などに疑問を感じ、2014年5月に労働組合スクラムユニオン・ひろしまに加入。ユニオンによると、会社側に団体交渉を求めると、ユニオンからの脱退を迫られたという。2015年9月に広島地裁に提訴。10月に雇用契約の終了を通知された。会社側は争う姿勢だという。

2人は「日本の印象はよく、生活も楽しみだった。帰国はとても残念」と語った。
(中国)

「ハローワーク求人票」全国で1万2千件が求人募集と労働実態が違う

広島では、雇用が改善して求人が増えたとしか報道されていないが、求人を出す中小零細企業の実態についてはほとんど報道されていない。雇用する側と働く側のスキルのミスマッチというよりも、排他的な広島労働社会における人間性にも問題がある。そこには保身のためだろうか、自分と少しでも気の合わない人だったら、いとも簡単に切り捨てるという、まさに壊れた人間性を垣間見ることができるのも事実だ。そんな光景を何度も見てきた。


さらに職業安定法では、求人時の労働条件の明示を義務付けているが、ハローワークや大学にうその求人を出した企業を直接処罰する規定がない。自社サイトなどで虚偽の条件を示し、企業が直接募集した場合には罰則を科しているようで、これに付け込んだ悪意のある会社が後をたたないのも現実だ。


厚生労働省の発表によると、ハローワークの求人票が実際の労働条件と違うという相談が全国で相次ぎ、2014年度に1万2千件に上ったという。厚生労働省は、うち3割超の4千件以上で実際に食い違いを確認した。放置すればいわゆるブラック企業へ労働者を送り込むことにもなりかねない。大学を通じた求人でも同様の相談があり、NPO法人「POSSE」の今野晴貴代表は「『求人詐欺』ともいえる深刻な事態。国や民間による効果的な対策が必要だ」と訴える。厚労省によると、ハローワークや労働基準監督署などに寄せられた相談は、12年度7783件、13年度9380件、14年度1万2152件だという。(共同)



求人雇用問題


実際の労働条件とは異なる「うそ」の求人に騙された上、過酷な職場で体調を崩し、退職に追い込まれるケースがある。コンビニでは1日の労働8時間、年間休日数105日、隔週休2日制、賞与年2回、大学卒の月給20万円。今年1月に大学4年生だった20代女性は、大手就職サイトでこんな求人をみつけた。

2度の面接を通過し、4月から正社員として東京都内のコンビニに配属された。直後、店長から「母の日セット」を二つ買うよう強いられた。いわゆる「自爆営業」だ。

忙しい店に移った5月からは、休憩1時間を挟み、毎日14時間働かされ、休みは週1日。夏の賞与や残業代も支払われなかった。入社後に知った基本給は月15万円だった。

女性は「新卒の就職活動で、やっと内定が出た会社。先輩も頑張っていて、辞めるに辞められなかった」と振り返る。

7月には体調を崩し、心身症と診断された。会社を辞め、転職活動を始めるつもりだが、「また求人に騙されるのでは」との不安は消えない。

また、2歳の女児を持つ別の20代の女性は、託児所付きの求人票をマザーズハローワーク東京で見つけた。面接でもそう説明され、正社員として入社した。しかし、実際には託児所ではなく、職場でベビーシッターを雇うことになった。費用は後日、請求された。体調を崩して入院すると、一方的に退職を求められた。

女性は「国がやっているハローワークにうその求人があるとは想像もしなかった。しっかり企業を調べた上で斡旋してほしい」と訴えた。(中国)

なぜ中小零細企業は入社時に雇用契約書を交わさないのか

ブラックバイトにブラック会社。入社する時に雇用契約書を交わすのが一般的と言われるが、実は日本の中小零細企業の大半が労働条件を書面で明示しない。正社員であれバイトであれ、企業に採用されると、出社初日に労働条件についての説明が書面でなされるのが一般的だ。しかし、ここまでご丁寧に実践する会社は、一部の企業だけだろう。では、なぜ書面で説明しないのだろうか。


通常は、会社は人を雇用した場合、試用期間内であっても労働条件を示した書面を雇用された人と記名・捺印し、双方で保管する。これを会社が嫌がる理由は、仕事の内容によっては、労基法の定める労働時間内に終わることが少ないから、雇用主は書面で雇用契約書を結びたがらないと考えられる。さらに休日出勤の強制や不合理な給料の減額などが蔓延しているとなおさらだ。さらに試用期間内においては社会保険に加入させないという会社も多い。


労働基準法第15条では、労働者の雇入れに際し、使用者は労働条件を書面により明示すべきことを義務づけている。書面による明示が義務付けられている事項を列挙してみると、


労働契約の期間
就業場所、従事する業務
始業・終業時刻
所定労働時間を超える労働の有無
休憩時間
休日・休暇
賃金および支払の方法、時期
退職に関する事項

ということになる。


さらに職業安定法第65条第8項では、虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を呈示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者については罰則規定があり、「6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。」とされている。


書面による労働条件の明示がなく、雇用契約書もない場合、後に会社とトラブルになったときに何を証拠にすればいいのだろうか。そんなときは以下のような凡例が参考になりそうだ。


労働条件の明示がない場合に、何をもって労働契約締結の際の労働条件とみるかについては、公共職業安定所の紹介により成立した労働契約の内容は、当事者間において求人票記載の労働条件を明確に変更し、これと異なる合意をする等、特段の事情がない限り、求人票記載の労働条件のとおり定められたものと解される(千代田工業事件昭58.10.19 大阪地裁決定)。


過去に、労働基準監督署に相談に出向いたとき、窓口担当者が「ハローワークの募集内容と雇用契約書の内容は、必ずしも同じではないですから」と言い切ったことが印象的だった。つまり、それだけ雇用条件に関する相談が多いということを物語っている。


パートであれ正社員であれ、会社に採用されたときには必ず「雇用契約書」を交わすのか、確認すべきだろう。しかし、個人商店のような会社や個人商店そのものである場合には、そんなものは無いと言われるから、簡単な書面をつくってもらうようにすべきだろう。

マタハラ訴訟で女性が逆転勝訴

妊娠を理由とした降格は男女雇用機会均等法が禁じた「マタニティーハラスメント」に当たり違法として、広島市の病院に勤務していた理学療法士の女性が慰謝料を求めた訴訟の差し戻し控訴審判決が11月17日、広島高裁であった。野々上友之裁判長は請求を棄却した一審広島地裁判決を変更し、約175万円の支払いを命じた。

女性は2004年に副主任となったが、第二子を妊娠した08年、負担の軽い業務への転換を希望したところ、副主任の役職を外された。差し戻し前の一、二審では原告側が敗訴したが、最高裁は昨年10月、「妊娠や出産を理由とした降格は、自由な意思に基づく明確な同意か業務上必要な特別な事情がなければ違法」との初判断を示し、原告については同意がなかったとして二審判決を破棄、審理を高裁に差し戻していた。

差し戻し控訴審で、病院側は女性は降格に同意したと指摘。「副主任に戻すと職場に複数の管理職が存在することになり、指揮命令に混乱をきたす危険がある」として、降格には特段の事情があったなどと主張していた。(時事)

名刺に顔写真は必要か

いつの時代か分からないが、名刺に顔写真を載せる営業マンが増えている。理由としては、顧客に対して印象付けをさせるために行われていると思う。特に営業職やサービス業では、少しでも契約率を高くしたり、継続的な取引をさせたいという表れかも知れない。

名刺に顔写真は必要なんだろうか。この疑問については、仕事に自信のある人ならば答えは簡単だ。そんなものは何の意味もないと言うだろう。

ある仕事仲間と顔写真付きの名刺について話をした事がある。その人は経営者だが、皮肉を言っていた。それは「経営者のエゴだ」と。経営者は、少しでも売上を上げたいために試行錯誤して戦略を練るが、これがおかしな方向に流れることも否めない。経営者は、会社の業績を伸ばすために、なりふり構わず社員にいろいろな事を強いる。

確かに、名刺が数百枚から千枚になると、名刺交換をした相手の顏を忘れることもある。こんな時に名刺に顔写真があると思い出し易いだろう。しかし、相手を忘れないために、あるいは忘れさせないために、名刺に顔写真を載せれば安心なのかと言えば、これも何の関係もない。

むしろ、名刺交換のときに、相手に対してしっかりと印象付けを行う努力と、その後のフォローが必要であり、名刺を受取った方も相手の顏をしっかりと認識し、記憶できる能力が求められる。

名刺は必要最小限の営業ツールだが、顔写真付き名刺を周りがやっているから自社でも取り入れれば、契約率が上がるなどという短絡的な経営者の発想が、逆に会社を衰退させていないだろうか。