ミサワホーム中国に施工ミスの疑い1600棟

住宅メーカーのミサワホーム中国(岡山市北区)が、中国地方で建てた木造住宅に施工ミスがあるという。建築基準法に基づき国が認定した工法通りに工事をせず、建物の強度を増す役割がある石こうボードを屋根裏に設置していなかったというもの。

ミサワホームは「住宅の構造計算は石こうボードを考慮していないため、ボードがなくても耐震性などの強度に問題ない」と説明。改修の必要性については「現段階では答えられない。まず全体像の把握に向けて調査を急ぎたい」としている。

ミスがあったのは、工法や素材について独自基準を設け、国から認定を受けている「木質パネル住宅」。建物の強度を高めるため屋根裏に設ける石こうボードを設置していなかった。ボードの設置は、ミサワホームの施工マニュアルで1970年代から、最上階の床から屋根裏の高さが一定以上になる場合に義務付ける。10月初旬、施工を担う工務店がミサワホーム中国に「ボードは設置する必要があるのか」と照会。未設置の恐れがあるとしてミサワホーム中国が他の物件を調査した結果、複数の工務店が付け忘れたことを認めたという。

15日、同社はこれまでの設計図面の確認や施工した工務店への聞き取りの結果、ミスの疑いのある住宅が広島、岡山両県で約1000棟あることを明らかにした。国土交通省は親会社のミサワホーム(東京)に調査を指示しており、太田昭宏国交相は11月15日午前の記者会見で、調査の必要がある住宅は今月1日現在でおおむね1600棟と報告を受けていたことを明らかにした。(中国)


11月17日、ミサワホーム(東京)の木造住宅で施工不備が発覚した問題で、子会社のミサワホーム中国(岡山市北区)から仕事を請け負う中国地方の「指定工務店」に動揺が広がっているという。屋根や壁の変形を抑える石こうボードの取り付けについて「メーカーから聞いていなかった」との声もあるという。自ら手掛けた住宅が不備に当たるかどうかも分からず、戸惑っているらしい。

「これだけ分量がある。どこにボードの取り付け指示が書かれているのやら…」。広島県内の業者は厚さ5センチはある「木質パネル工法」のマニュアルを前に、ため息をついたという。

ミサワホームは施工不備について、15日の記者会見で「子会社の支店の担当者が『ボードは省略できる』と誤認し、施工業者に指示した」と説明した。関係者によると、ミサワホーム側は同日、県内の複数の指定工務店にボードの取り付けの徹底を指示。併せて「マニュアルに記載されている」とも話したという。だが、ある業者は「現場監督から指示を受けたことはない。現場のミスとは考えにくい」と明かす。

この工法で十数棟を建てたという別の業者も「メーカーに指示された以外のことは絶対やらない」。資材はメーカーから一式が届き、施工マニュアルに沿って工事してきた。「ボードの取り付けが必要な住宅があること自体、問題の発覚後に知った」という。岡山市内の業者は「設置は工賃を含めても1万円から数万円程度。省いても大きなコストカットにならない」という。

今回の施工不備問題をめぐり、業界では影響を心配する声も出ている。広島市の住宅建築業者は「安全面で価値を高め、より高値の住宅を売ってきた。ダメージは大きい」と話した。(中国)
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