君が代斉唱起立判決命令は合憲 不起立呼びかけたPTSD教諭は犯罪者確定

入学式などで君が代斉唱時に起立しなかったとして戒告処分を受けた広島県立高校の教職員と遺族ら45人が、県教委に処分取り消しを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(大谷剛彦裁判長)は6月21日、「起立命令は合憲」と判断した。教職員側敗訴の1、2審判決が確定した。同種訴訟で最高裁の合憲判断は4度目。過去3度の判決は都立学校での「起立・斉唱命令」が争点になったが、今回のケースは多くの原告が起立命令しか受けておらず、主な争点は起立命令の違憲性になった。判決は「(思想・良心の自由の)間接的制約となる面があることは否定しがたい」としながら、職務の公共性などから制約が許される必要性や合理性がある、と判断した。ただ、斉唱まで命じられた一部原告については、田原睦夫裁判官(弁護士出身)が「内心の核心部分を侵害する可能性がある」との反対意見を述べた。広島県では00年に県教育部長が起立を命じる通知を出し、01~04年の入学式などで校長の起立命令に従わなかった原告らが処分を受けた。1審の広島地裁判決(09年2月)は起立命令を合憲として「教委側に裁量の乱用はない」と判断し、広島高裁判決(10年5月)も支持した。判決後、原告側弁護士は「被爆地である広島では君が代への抵抗感がかなりある。最高裁は君が代の強制が学校現場を荒廃させていることを理解すべきだった」と話した。(6/21毎日)


卒業式で君が代斉唱時に起立を命じた校長の職務命令をめぐる2件の訴訟で、最高裁第二小法廷(須藤正彦裁判長)は7月4日、「命令は思想・良心の自由を保障した憲法に違反しない」との判断を示し、東京都内にある学校の教諭らの上告を棄却する判決を言い渡した。先行した4件の最高裁判決と同じ判断で、同種の訴訟での敗訴確定は5、6例目となる。敗訴したのは、2004年の卒業式で起立せず戒告処分を受け、退職後の再任用の選考で不合格となった元都立高教諭と、05年の府中市立小学校の卒業式で起立せず戒告処分を受けた小学教諭。それぞれ再任用の不合格と戒告処分の取り消しを求めていた。判決は「思想・良心の自由を間接的には制約しているが、制約には必要性・合理性がある」との判断を踏襲した。(7/4 朝日)


平成16年3月、東京都立板橋高校の卒業式で、国歌斉唱の強制に反対し、保護者に不起立を呼びかけて式典を妨害したとして、威力業務妨害罪に問われた元同校教諭、藤田勝久被告(70)の上告審判決で、最高裁第1小法廷(桜井龍子裁判長)は7月7日、被告側の上告を棄却した。罰金20万円とした1審東京地裁、2審東京高裁判決が確定する。5人の裁判官全員一致の結論。弁護側は「刑事罰を科すのは、憲法が定める表現の自由の侵害にあたる」と無罪を主張したが、同小法廷は「表現の自由は重要な権利として尊重されるべきだが、憲法も絶対無制限には保障しておらず、公共の福祉のため必要、合理的な制限は認められる」と指摘。その上で「被告の行為は、静穏な雰囲気の中で執り行われるべき卒業式の円滑な遂行に看過し得ない支障を生じさせ、社会通念上許されない」とした。1、2審判決によると、藤田被告は16年3月の同校卒業式に来賓として出席。式の前に保護者席に向かって「式は異常です。教職員は必ず立って歌わないと処分されます」などと国歌斉唱時の着席を呼びかけた。校長や教頭が退場を求めるなどし、式の開始が約2分遅れた。(7/7 産経)

藤田勝久
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