塀のない松山刑務所は開設以来20人が脱走していた

4月8日夜に受刑者の逃走事件が起きた今治市大西町新町の松山刑務所大井造船作業場は、全国的にも珍しい「塀のない刑務所」として知られ、一定の条件を満たした受刑者が一般作業員と一緒に造船作業を行うなど更生の道を歩んでいるという。一方で1961年の開設以来、今回を含め20人が脱走。逃走中に事件を起こしたケースもあり、地域に少なからず不安を与えてきた。

松山刑務所などによると、同作業場の受刑者の寮には高い塀や鉄格子がない。通常は職員13人体制だが、脱走事件が起きた8日は休日で、受刑者20人に職員5人で対応していた。夕食後の午後7時、談話室でテレビを見るためほとんどの受刑者が集まる中、平尾受刑者の姿がなかったことから逃走が発覚。刑務所は、ほかの受刑者が協力した形跡はないとしている。
 
大井造船作業場では1994年、逃げた受刑者が女子大生を車で連れ去り、殴って重傷を負わせた逮捕監禁致傷容疑などで指名手配され、約4カ月後に宮崎県で逮捕された。2016年には受刑者が一時所在不明になり、寮の屋上で発見される騒ぎもあった。

今回の逃走事件を受け、法務省は職員を派遣し原因調査。省内に「保安警備・処遇検討委員会」(約20人)を設置した。委員会は、監視カメラなどの保安警備システムの監視体制、受刑者の心情把握などの処遇体制、同種事故の再発防止策、その他の保安警備上の問題点の4点を検討する。(愛媛)

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