裁量労働制が出来る職種は個人事業主だけ

政府与党が「働き方改革」として「裁量労働制」を推し進めていたが、厚労省から出された「2013年度労働時間等総合実態調査」のデータが杜撰だったため、改革がストップ。旧民主党時代に厚労大臣だった長妻議員が更迭されたが、その逆襲が始まったと思っていた。

その矢先に裁量労働制を違法に適用し、昨年末に厚生労働省東京労働局から特別指導を受けた不動産大手、野村不動産の50代の男性社員が過労で自殺し、労災を認定されていたことがわかった。違法に適用とは、本来の企画業務とは別に、営業の仕事もさせられていたというものだった。


労働実態調査について、普通は最新の調査をしてデータを作ると思っていたが、何で2013年という古いデータを引っ張りだしたのか、不思議でならない。自民党は面倒だったのだろうか。

ところで、会社というのは勝手なものだと考えた方がいい。雇用条件で思い出すのが、ある会社では、朝礼で支店長から「ここに居るみんなは仕事の能力が熟しているから、来月から基本給を下げて歩合率を高くする。その方が稼げていいだろう」などと言っていた。夜8時に退社しようとすると、嫌味を言われた。

結局のところ、会社で働く従業員が自由に自分の勤務時間を決められるわけがない。例えば、一つの部署に5人が配属されている場合、1人が午後3時に退社してしまうと、その後の業務を残った4人で対応しないといけない。さらに忙しいのに自分だけ「お先に上がりマース!」なんて言って退社なんか出来る訳がない。シワ寄せは必ず出てくる。こんなシステムなら「ノー残業DAY」でも設けたほうがいい。

似たようなものに「年棒制」というのがある。裁量労働制とは異なる雇用形態だ。一般的な雇用形態は固定給プラス賞与だが、年収を12カ月で割ったものを毎月支給するというものだ。例えば年棒600万円なら月々50万円が支給される。この雇用条件である会社で働いたことがあるが、基本的に長くは続かなかった。

その最大の要因は、会社の売上が減少してくると、会社はこの年棒を維持出来なくなる。その当時、年棒制で雇用契約したが、思うように売上が伸びなかったため、6カ月程度でほとんどの社員が年棒制度から手取りの低い固定給制度にさせられた。

結局、裁量労働制が出来る人というのは、つまり「個人事業主」ぐらいだろう。これならいつ出社しようが退社しようが周りに迷惑がかからない。すべて自分の裁量で働ける。出来ない仕事なら請負わない。忙しいとか難しい仕事なら断る事も自分の裁量で出来る。

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