前田恒彦元主任検事の判決は懲役1年6ヶ月

大阪地検特捜部の押収資料かいざん事件で、郵便不正事件の証拠品だったフロッピーディスク(FD)のデータを書き換えたとして、証拠隠滅罪に問われた元主任検事、前田恒彦被告(43)の判決公判が4月12日、大阪地裁で開かれ、中川博之裁判長は「刑事司法の根幹を破壊しかねない行為で極めて強い非難に値する」と述べ、懲役1年6月(求刑懲役2年)の実刑を言い渡した。判決理由で中川裁判長は、厚生労働省元局長の村木厚子さん(55)=無罪確定=らを逮捕、起訴した郵便不正事件の証拠品であるFDデータを改竄した動機について「見立てと整合しないFDが公判に持ち出されて紛糾することや、上司に報告していないことで叱責を受けて信頼を失うことを恐れ、『嫌らしい証拠』であるFDの改変行為に及んだ」と指摘。「(FD元データが印字された)捜査報告書が作成されていなければ、村木さんに重大な不利益が生じる恐れがあった」と述べた。また、前田被告が逮捕直後から起訴内容を認め、深く反省している点など有利な事情に触れた上で、「検察官の有利な方向に証拠を改変した例を見ない犯罪。社会に与えた衝撃の大きさも重く考慮せざるを得ない」と実刑を選択した理由を述べた。(産経新聞)



公判審理の中で前田被告は、首をつる、電車に飛び込むなど自殺を考えたこともあったと発言している。父親が、昨年11月にがんで亡くなっているが、実家(呉)で父親が療養しているとき、マスコミが実家に押し寄せた。田舎での風評もあり、姉は怖くて電話に出られず、逮捕直後に入院したという。

(以下、一部抜粋)
元々、大学院に進学して犯罪心理学の学者になることを考えていたが、恩師の助言と海上保安庁に勤めていた父の影響があったという。また、「家栽の人」という漫画を読んで感化され、司法修習生時代には、検事を志す気持ちになった。

検察組織内のプレッシャーは理想と大きなギャップがあった。たとえば少年事件の場合、大型事件ならかなりしっかりやっているが、恐喝や万引などは検察庁でも左から右に流しているのが実情だった。

前特捜部長の大坪弘道被告(57)と元副部長の佐賀元明被告(50)からの隠蔽の「指示」とその経緯について、上司からの指示で仕方なかった。君のミッション(使命)と指示された。短期間でやってくれと言われたこともあり、非常に強いプレッシャーがあった。この事件(郵便不正事件)は悪質などと言われ、ほかの幹部の発言としても「非常に堅い事件で問題がない。検察の圧勝だ」と報道に出ていたため、確実で迅速な有罪が求められている、と起訴してから追いつめられた。

社会復帰したときは弁護士として法曹界に身を置くことは考えていない。ふるさとに戻っての生活は、近所の人はもちろん、離れた人も私のことを知っているため、戻って暮らすことはできない。

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