受刑者には選挙権なし

広島刑務所に服役していた男性が、3年前の衆議院選挙で選挙権を認められなかったのは違法だとして、国に賠償などを求めていた裁判で2審の広島高等裁判所は選挙権を保障した憲法に違反しないという判断を示し、1審に続いて訴えを退けた。

平成19年から平成28年まで、広島刑務所に服役していた岡山県の50代の男性は、3年前の衆議院選挙で服役していることを理由に選挙権が認められず投票できなかったのは違法だとして、国に120万円の賠償などを求めていた。1審の広島地方裁判所は去年、受刑者の選挙権を制限する公職選挙法の規定は憲法に違反しないという判断を示して訴えを退け男性が不服として控訴していた。

12月20日の2審の判決で、広島高等裁判所の生野考司裁判長は「公職選挙法の規定は、一般社会と隔離されるべき受刑者の選挙権を停止し、選挙が公正に行われるようにするのが目的で更生して社会復帰するまで選挙権を制限することには一定の正当性、合理性がある」などとして、1審に続いて憲法に違反しないという判断を示し訴えを退けた。

受刑者の選挙権をめぐっては4年前、大阪高等裁判所が憲法違反とする判断を示した一方、東京高等裁判所は合憲とする判断を示していて高裁で判断が分かれる形となっている。判決を受けて会見した原告の弁護団の原田武彦弁護士は「民主主義のもとでは誰でも等しく1票を与えられていて、それが行使できないのはよほどの事情がなければならないのに、受刑者は排除するのが当然で、選挙権を行使する立場にないという判決は納得がいかない。上告するかどうかこれから検討して決めたい」と話した。(NHK広島)

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