広島県の妖怪

三次市の妖怪伝説「稲生物怪(いのうもののけ)録」を題材にした市民オペラ「いのうもののけ」の初公演が3月26日、同市三次町の市文化会館であった。市内の家族連れたち約千人が観賞したという。(中国新聞)



広島県内には、どんな妖怪がいたのだろう。幼少の頃、祖父母に聞かされていたことは、悪いことをするとおばけが出たり、妖怪が来て山に連れて行かれるといった類のものだった。


【小豆洗い】(あずきあらい)
川や井戸などの水辺で小豆を洗うような音をたてる妖怪。正体は、水辺に動物が集まり、土砂を掻く音だといわれ、狐・狸・狢などが小豆洗いだとされる。  

【石川悪四朗】(いしかわあくしろう)
広島三次市の比熊山を舞台にした「稲生物怪録」(藩士稲生家の稲生平太郎が16歳のとき体験した実話とされており、山本五郎左衛門という魔物によってさまざまな怪異が毎日のように起こったとするものともいわれる)の真定山に巣食っていたという妖怪。

【厳島三鬼坊】(いつくしまさんきぼう)
広島県宮島の弥山に祀られている天狗。

【猿候】(えんこう)又は「カワソ」 
河童の類で腕が伸縮し牛馬にいたずらをしたり、人を襲って尻を抜く妖怪。広島市の猿候川に生息していた猿候は、老婆や若い女に化けて男を誑かすという。

【覆い掛かり】(おいがかり)
広島県比婆郡の妖怪で、歩いていると後ろから覆いかかってくるという。

【おさん狐】(おさんきつね)
主に中国地方に生息した妖怪で、美しい女に化けて男を誑かす。広島市中区江波の「おさん狐」は、皿山公園あたりに棲みついていた。

【川獺】(かわうそ)
全国では狐狸と同様に扱われているが、広島市では「伴の川獺」「阿戸の川獺」といい、いずれも大坊主に変化して恐れられていたといわれる妖怪。

【外道】(げどう)
中国地方でいう憑き物(つきもの)。風貌は、モグラとかイタチの類で足の短い茶褐色の動物。これを飼う家は繁栄し、台所下や納戸で飼うとされ、飼い主以外には見えない。外道は一群れ75匹いて、その家に女の子が生まれる度に一群れずつ増える。ふえた群れは嫁ぎ先についていく。

【山本五郎左衛門】(さんもとごろうざえもん)
広島県三次市に伝わる「稲生物怪録」に登場する妖怪。神野悪五郎という魔と、魔国の王の座をかけて、勇気ある少年を最初に100人驚かせるため、インド・中国・日本と渡り歩いていた。三次の少年武士である稲生平太郎が86人目となるはずだったが、平太郎はどんな化け物や怪現象にも音を上げなかったため、山本五郎左衛門は最初からやり直すはめになったという。山本五郎左衛門が平太郎のもとより立ち去るとき、神野悪五郎が来たらこれを使って私を呼べば、助太刀するといって木槌を置いていった。

【ヤマアラシ】(シイともいう)
広島県山県郡ではシイが毛を逆立てると牛がとても怖がるから、おまえの後ろにシイがいるぞという意味で「シイ、シイ」といって牛を前進させるという。

【白坊主】(しろぼうず)
広島県安芸郡倉橋町では河童が脚に接木して、体長2メートルの白坊主に化けて人を驚かすという。

【たくろう火】
「芸藩通志」にある怪談で、広島県御調郡の海上で2つの火が現れるという。

【貂】(てん)
貂や鼬が目の前を横切ると縁起が悪いとされ、貂を殺すと火による災いがあるという。

【天狗】(てんぐ)
山に棲み、神通力をもって、さまざまな怪異を引き起こすとされる。「天狗隠し」(天狗が子供をさらう)「天狗倒し」(山中で木を伐るような音や大木が倒れる音をたてる)がある。

【化け猫】(ばけねこ)
昔は猫を飼う年数に限度があったせいもあり、広島県山県郡では7年以上飼った猫は、主人を殺すという。

【バタバタ】
音の怪異で広島県では城下の六丁目という町で聞かれたという。夜になると杖で畳を叩くような音が聞こえる。狐狸のしわざとか、触ると瘧になる石の精のしわざだといわれ、その石は「バタバタ石」とよばれたという。

【花子さん】(はなこさん) 「トイレの花子さん」
全国の小学校で噂された妖怪。誰もいないトイレの個室をノックして「花子さーん」と呼びかけると返事があるという。また、「3番目の花子さん」とはトイレの奥から3番目に入ると「3番目の花子さん」と声をかけられ、便器の中から白い手が出てくるといわれていた。

【ハンサギ】
大山椒魚(オオサンショウウオ)のことで、体が半分に裂かれても生きているとから名付けられたものだという。この巨大なものが現れて人畜に害をなしたといわれているが、広島県神石群神石町犬瀬にはハンザキが美しい若者に魅入ったという話が伝わっているという。

【ヒバゴン】
昭和45年頃、広島県比婆郡西城町の山林に猿人のようなものが出現したというもの。身長が150センチメートル、全身は薄茶色の毛で覆われ頭は逆三角形。

【淵猿】(ふちざる)
河童の類で、1500年頃、広島県安芸高田市の釜ヶ淵に出現し、通行人を淵に引きずり込むという。

Comment













非公開コメントにする
Trackback

Trackback URL