「広島クリスタルプラザ」信託銀行未払いで広島県が巨額の債務を負う

広島県の土地信託事業によって県有地に建設された「広島クリスタルプラザ」(広島市中区中町)の信託契約が、約5年後の2022年4月に終了する。1992年の建設時に借り入れた約92億円のうち、71億9千万円が未返済で、このまま信託が終われば県は巨額の債務を負うことになるという。

地上20階地下2階建ての広島クリスタルプラザは三菱信託(現三菱UFJ信託)と安田信託(現みずほ信託)の両銀行が、県との土地信託計約に基づいて建設し所有。事業費は両銀行が主に両銀行から借り入れる形で賄い、テナント賃料で返済している。契約期間は30年で、終了時に借り入れ金が残った場合、県と両銀行が協議して取り扱いを決めるという。

県によると、 16年度の平均入居率は過去最高の99.7%となり、同年度の収入は15年度比500万円増の5億2300万円。一方、空調機器の大規模改修などの支出があり、借入金の返済は、利息とほぼ同額の3200万円に留まった。07年度以降の返済額は14年度に1億円を超えたのを除き、年度3200万円前後で推移している。

バブル期の当初計画では、地価上昇に伴うテナント賃料のアップを見込み、県への信託配当金を出しながら、借入金は30年で完済するはずだった。しかしバブル崩壊の地価下落で賃料が落ち込み、景気悪化で入居率も一時は伸び悩んだ。施設の修繕費もかさみ、これまでの25年間の返済額は20億円余にすぎず、信託配当金も99年度以降ゼロだという。

信託期間が終了すれば、建物は県所有となる。県は信託契約の延長や建物売却などの検討と合わせ、債務への対応方針を決める考え。(中国)
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