被爆2世が放射線被害援護法対象外は違憲だとして提訴

2月17日、広島の被爆者を父母に持つ「被爆2世」の男女22人が、「放射線被害の遺伝の危険性があるのに被爆者援護法の対象外にされているのは不当」として、国に1人10万円の慰謝料を求め、広島地裁に提訴した。原告団によると、被爆2世の集団訴訟は初めて。

長崎で被爆した親を持つ被爆2世25人も20日、同様の訴訟を長崎地裁に起こす予定。広島訴訟の原告占部正弘さん(58)は、被爆した父親が肝臓がんで死亡後、自費でがん検診を受けている。提訴後、「病気に加え、結婚差別も受けた。その気持ちも含めて責任を取ってほしい」と訴えた。広島・長崎訴訟の原告団長を務める崎山昇さん(58)は「全ての被爆2世への援護の契機としたい」と語った。

厚生労働省によると、被爆2世については都道府県などによる健康診断のほか、一部の自治体が特定の疾病発症時に医療費を助成しているが、被爆者健康手帳は交付されない。

訴状では、日本遺伝学会などが「放射線が生物に遺伝的変化をもたらす」との見解を示していると指摘。発がんなどのリスクを抱える被爆2世について、国が適切な立法措置を取らず医療・福祉的支援をしないのは、幸福追求権を定めた憲法13条に違反するなどと主張している。

放射線が人体に及ぼす影響を調査している放射線影響研究所の橋爪章業務執行理事は「2世への遺伝的影響は現時点では証明されていないが、現在も追跡調査を続けており、解明に努めたい」と話している。(時事)
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