「ふるさと納税」15年度広島県はたったの85万円と低迷

故郷や応援したい自治体に寄付できる「ふるさと納税」で、広島県の低迷が続いているという。2015年度は85万円と中国地方5県で最も少なく、最多の鳥取(3億6069万円)の0.2%にとどまったという。広島県は、ゆかりの著名人に寄付を呼び掛けてもらう「応援団員」制度を14年度末に創設するなど対策を講じているが、目立った増額に結びついていない。

ふるさと納税は08年5月にスタートした。広島県への寄付は、100万円以上の大口が複数あった09年度に1千万円を超えたが、10年度以降は168万~15万円で推移する。

寄付した人に多彩な特産品を贈る「返礼品合戦」が過熱する中、県は「寄付本来の趣旨に合わないとし、各市町の特産品を贈れば、市町に行く寄付を奪うことになる」として返礼品を設けておらず、寄付が少ない要因となっている。

てこ入れ策として、県は14年12月、それまで子育て支援に限定していた寄付金の使い道に、防災・減災対策と東京五輪に向けたジュニア選手育成を加えた。

また、15年3月には、元陸上選手の為末大さん(37)=広島市佐伯区出身=を「応援団員」の第1号に任命した。しかし15年度の寄付金は前年度比14万円増にとどまった。件数は4件減の31件だった。

県は16年度、新たな取り組みとして、県内の学校を指定して寄付できる制度を中国地方で初めて設ける。税務課は「県教委と連携して広くPRし、多くの寄付を期待したい」とする。特産品はこれまで通り用意しない方針でいる。

中国地方の他県では、ナシやモモ、和牛肉などの特産品を贈る鳥取、島根、岡山が好調だ。15年度はいずれも速報値で、鳥取は3億6069万円と14年度から倍増。島根は74.8%増の4820万円、岡山も13.2%増の3304万円だった。

件数でも、鳥取、1万4448件(14年度6779件)、島根3021件(14年度1507件)、岡山1609件(14年度1250件)と、軒並み増えている。

山口や広島と同様の理由で特産品を用意せず、代わりに県内の名所のイラストを載せた絵はがきを贈っている。15年度の寄付額は55.6%増の798万円。500万円の大口が1件あって増額となったが、件数は147件減の83件と苦戦した。今後も特産品を贈る予定はないという。(中国)



中国地方5県の寄付実績
 14年度15年度
 件 数金 額件 数金 額
広 島35件71万円31件85万円
山 口230件513万円83件798万円
岡 山1250件2917万円1609件3304万円
島 根1507件2758万円3021件4820万円
鳥 取6779件1億7050万円1万4448件3億6069万円
※岡山、島根、鳥取は速報値

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