地方1%移住戦略で救われる?

12月9日のクローズアップ現代は、最近、都市部から地方へ移住する人が増えていると放送されていた。その移住先として注目されているのが鳥取、岡山、島根だ。この地域は全国的にみても移住者数が多いためだ。その中でも地方の過疎化対策そして「もし毎年1%の人を呼び込めれば、町の人口減や高齢化は食い止められる」とする“理論”が注目を集めているという。そして、その理論を実践しようとしているのが島根県邑南町の出羽だ。

1%理論とは、年に数世帯ずつ家族が定住してくれれば、大規模な産業誘致や開発などしなくとも、数百人規模のコミュニティは存続可能というものだ。


2014年 移住者数

過去5年間の移住者数



まず冒頭で、東京から鳥取へ移住した20代の夫婦が成功体験として紹介された。夫婦2人のの給料は50万円から30万円に減ったが、日々の生活は楽になったという。家賃は東京では1Kが7万円だったが鳥取では2LDK(駐車場付き)で4万3千円だという。食費も月6万円だったが3万円になったという。さらに生涯貯蓄額は東京よりも鳥取の方が多いというシュミレーションまで出た。


1%理論を実践しようとする島根県邑南町の出羽地区の人口は、2015年で896人。これが2045年になると585人になると推計されている。出羽への移住者は、平成12年3人、平成13年2人、平成14年1人、平成15年5人であるが、このままだと町の存続危機に関わる。そこで人口の1%にあたる7人を1年間に移住してもらえれば、将来的に人口減少に歯止めがかかり、町は消滅することなく、存続するという。


つまり結論は、40歳代や50歳代、60歳代で移住(Iターン)したりUターンしたりでは、あまり意味がないことを表している。鳥取の例は、東京でのキャリアを鳥取でも同じように活かせたのは、年齢が若いから鳥取でも採用口のあったわけで、もしこの夫婦が40歳とか50歳だったら、同じようにはいかないだろう。島根の例などは顕著で、1%理論はこれから子育てが可能な若い世代でないと意味がない。


懸念されるのは、せっかく町へ移住してきた人たちが、また出て行ってしまうことだ。この前テレビでコメンテーターが、「知人から聞いた話で、宮古に移住する人が多いけど、6カ月もすれば、みんな飽きてまた東京に戻るそうだ」と言っていた。地方移住は遊び半分では失敗する。


番組では、なぜそこに移住するのかという問いに対して、「地域みがき」という言い方をしていた。つまり「人」だという。移住してきた人たちに熱心に世話をしたり協力をしたりする人が不可欠だという。おそらく、その世話人のために、その世話人を裏切れないという気持ちがあるのかも知れない。
関連記事

Comment













非公開コメントにする
Trackback

Trackback URL