核戦力を強化するプーチン大統領

欧米との対立が深まるなか、ロシアのプーチン大統領は、アメリカがアジアやヨーロッパで計画を進めているミサイル防衛システムについて、ロシアの核戦力を無力化する狙いが隠されているとして、核戦力の近代化や攻撃能力の強化を図る考えを示した。

11月10日、ロシアのプーチン大統領は、南部のソチで、軍の幹部らと軍事技術の発展について協議した。この中で、アメリカが計画を進めているミサイル防衛システムを巡って、「ヨーロッパへの配備は、イランの弾道ミサイルの脅威に対応するためとしていたが、イランの核疑惑は解決に向かっている」と述べた。そのうえで「イランと北朝鮮の脅威を持ち出して、別の国の核戦力を無力化するという本当の狙いを隠している。別の国とは、ほかならぬロシアだ」と述べ、アメリカが日本やヨーロッパなどの同盟国と連携し、圧倒的な優位に立とうとしているとして、強い不信感を表した。そして、これに対抗するために、核戦力の近代化や、ミサイル防衛システムを突破できる攻撃能力の強化を図る考えを示した。

ロシアは、ウクライナ情勢やシリアでの空爆を巡って欧米との対立を深めているが、プーチン大統領の強硬な姿勢が国民の支持を集めていることから、改めて対決姿勢をアピールしたものと受け止められている。(NHK)


巨大核魚雷を開発中のロシアがテレビで「誤って」放送

核弾頭を搭載した大型魚雷のロシアの秘密開発計画が国営テレビで放送されてしまった問題について、ロシア政府は手違いだったと説明した。プーチン大統領が南西部のソチで軍幹部と協議する様子を国営「チャンネル1」が11月10日に伝えた際、軍幹部のひとりが「壊滅的」な破壊力をもつ魚雷システムの資料を読んでいる様子が映しだされた。

それによると、潜水艦から発射する想定の魚雷は「放射能汚染を広範囲に及ぼす」と資料に書かれている。

「海洋型多目的ステータス6システム」と呼ばれるその魚雷システムは、「敵の沿岸部の主要経済施設を破壊し、放射能汚染を広範囲に及ぼし長期にわたり軍事・経済その他の活動に使えなくすることで、敵国の領土に壊滅的な損害を確実に与える」ことを意図しているという。

ロシア政府のペスコフ大統領報道官は11日、「機密情報が画面に映し出されてしまったのは事実で、そのため後に削除された。今後はもちろん、このようなことがないよう防止策を講じる」と述べた。

米国防総省の報道官はBBCに対して、「ビデオ映像については承知しているが、信憑性についてはロシア海軍の案件だ」と述べた。しかし政府系新聞ロシスカヤ・ガゼータは12日付で、図面を示さずに魚雷の詳細について報道し、放射性物質コバルトが搭載される可能性について言及。このため、テレビでの放送もミスではなかった可能性がある。

図面によると、魚雷の射程距離は「最大1万キロ」で弾道の深さは「最大1000メートル」。開発はサンクトペテルスブルクにある潜水艦設計のルービン設計局が担当しているという。09852型ベルゴロド級と09851型ハバロフスク級の原子力潜水艦への搭載が想定されているようだ。

ロシスカヤ・ガゼータによると魚雷は、100ノット(時速185キロ)で自律的に水中を進む「ロボット式小型潜水艦」で、「あらゆる音波探知装置やその他のわなを回避する」能力を備えているという。(AFP)

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