「宏池会」の岸田会長存在感なくなる

55年前、日米安全保障条約の改定を強行したものの、世論の強い反発を受けて退陣した岸内閣だったが、その後を引き継いだのが、池田勇人元総理。世論の反発を和らげようと打ち出したのが、「所得倍増計画」や「寛容と忍耐」という政治姿勢だった。岸内閣とはうって変わって、国民との対話を重視する姿勢を強調し、高い評価を得たと言われる。

そこで最近、話題にされているのが「宏池会」創業者である池田勇人元総理大臣の後を引き継ぐ現在の同会長である岸田文雄外相だ。広島選出の国会議員の難しいところは、特に防衛問題だろう。被爆地ヒロシマという土地柄と、現在の安倍政権が進める日米同盟の拡大路線にギャップが生じてくるのは仕方がない。これはダブルスタンダードとして片付けるしかないが、核廃絶をライフワークとしている岸田外相としては、立ち回りが難しいところだ。


10月24日、自民党の派閥「宏池会」の創設者である池田勇人元総理大臣の没後50年の式典が開かれ、今の派閥会長である岸田外務大臣らが出席した。「宏池会」は総理4人を輩出した名門派閥とされ、池田元総理の他にも大平正芳氏、鈴木善幸氏、宮沢喜一氏と合わせて4人の総理大臣を輩出した。

しかし、先の総裁選では、前の派閥会長で議員を引退した古賀元幹事長が野田聖子氏の出馬を模索し、派内で対立が生まれた。その後の内閣改造でも閣僚が5人から1人に減るなど、岸田会長への不満が募っているという。24日の式典には多くの議員への出席を呼び掛けたが、45人中16人の出席にとどまった。(HOME)


また、週刊新潮によると10月5日、岸田文雄外相(58)は、会長を務める宏池会の研修会で、以下のような挨拶を行った。

「宏池会は憲法に愛着を持っている。(中略)当面、憲法9条自体は改正することを考えない。これが私たちの立場ではないか」

自民党の派閥の中では「リベラル」に位置づけられる宏池会の政策を再確認したわけだが、これに怒髪天を衝くほどの反応を見せたのは、安倍晋三総理(61)である。

自民党関係者によれば、

「“憲法改正は党是となっているのに、どういうつもりだ!”と、激怒したのです。自分の悲願にケチをつけたからという理由もありますが、それ以上に安倍総理の気に入らなかったのは、この発言の裏に宏池会の古賀誠名誉会長の存在があったこと。何でも岸田さんは、挨拶をする前に古賀さんと話し、宏池会の歴史や政策、スタンスについて篤と聞かされたのだそうです。つまり、岸田さんの発言は、古賀さんの御高説を踏まえたものだった」

それこそが安倍総理の神経を逆撫でした。政治部デスクが続ける。

「奇しくも、安倍総理は先の総裁選を巡って、無投票再選に一役買った岸田さんにとても感謝していたのです。古賀さんが野田聖子さんを担ごうと、宏池会の議員を集めて会合を開こうとしていたところへ、彼が別の会合をセッティングして動きを止めた。それで安倍総理は、“ようやく岸田君は古賀離れができた”と喜んでいたのに、あの発言によって、未だに自立できていないことが露呈したというわけ」

これでも岸田氏は配下を持つ領袖の立場にいるのだから、全く面目ない。

「宏池会の所属議員からは常々、安倍さんと古賀さんとの間をたゆたう岸田さんの頼りなさに、疑問の声が上がっていました。ポスト安倍を目指すにしても、自立は急務」(同)
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