指定暴力団・山口組分裂で広島県警は注視・静観

国内最大の指定暴力団・山口組(総本部・神戸市)で、分裂の動きが出ていることを受け、中国地方の5県警も対応を迫られているようだ。各県警とも、暴力団同士の抗争事件が起きた場合に地元に波及するのを懸念している。傘下組織の事務所の警戒や情報収集を進めているという。


分裂は8月下旬に表面化し、有力組織の山健組(神戸市)など、関西を中心に13の2次団体が離脱し、新組織を立ち上げる動きが出ている。

組の中枢を担う弘道会(名古屋市)を中心とする勢力との抗争事件に発展する可能性があるとして、警視庁は9月2日に全国の警察本部の担当課長を集めた会議を開催。取り締まりの強化などを指示した。

広島は、沖縄、山県と並んで山口組傘下組織の事務所がない「空白県」。県警捜査4課は「すぐに影響があるとは考えにくいが、情報収集に努める」とし、県内で活動している指定暴力団3団体、共政会(広島市南区)侠道会(尾道市)浅野組(笠岡市)の動きを注視する。

3団体のトップは弘道会系の主流派と結び付きがあるが、古くからの組員には今回の離脱勢力と近い者も多いとされる。ただ、現時点で目立った動きはないと言い、捜査幹部は「しばらくは静観だろう」と話す。

一方、岡山県内には山口組傘下にある31の暴力団が事務所を置く。このうち、山口組の直系組織である2次団体は3組織ある。県警組織犯罪対策2課などは、このうち池田組(岡山市北区)が離脱勢力とみる。

残る大石組(岡山市北区)熊本組(玉野市)は弘道会系とみられ、「末端の現場で縄張り争いが始まるのを懸念している」と同課。県警は神戸市に捜査員を送るなどして情報収集に当たる。3日には、県内22署の担当者を集めた緊急会議を開催。「抗争の兆しを見極める必要がある」として、聞き込みの強化や構成員らの積極的な摘発を指示した。

山口県警は岩国、周南市にある山口組系3団体の事務所周辺のパトロールを強化している。ただいずれも末端組織で、活発な活動はないと見ており、「抗争が波及するとは考えにくい」とする。

下関市に本拠がある指定暴力団合田一家については「現時点では静観している」との見方だ。

山口組系の3団体が事務所を置く島根、同8団体がある鳥取の両県も情報収集と警戒を強めたいとしている。(中国)



山口組傘下の暴力団組織数と警察の対応

岡山県

31

縄張り争いを懸念

聞き込み強化

積極的な摘発

広島県

0

注視・静観

山口県

3

パトロールを強化・静観

鳥取県

8

警戒を強化

島根県

3

警戒を強化




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