広島マタハラ訴訟控訴審は平行線

広島市西区の福島生協病院に勤務していた理学療法士の女性が、妊娠後に降格されたのは男女雇用機会均等法に違反するとして、病院を運営する広島中央保険生活協同組合(西区)に約170万円の損害賠償を求めた訴訟の差し戻し控訴審で広島高裁は6月30日、女性の本人尋問と病院側の人事責任者の証人尋問をした。

降格について人事責任者は「降格を含めた全ての移動で事前に本人の承諾を得ている」と主張。育休後に管理職として復帰させなかった点には「復帰する職場に別の管理職がいた。指揮命令系統が混乱する恐れがあり、管理職の併存はできない」と正当性を強調した。

一方、女性は降格に関して「事前に同意はしていない。降格を聞かされた後で一生懸命に抗議した」と反論。育休後に管理職に戻れなかった人事にも「管理職が併存しても、役割や担当地域、患者を分担することで業務に支障は出ない」と述べ、不当性を訴えた。

訴状などによると、女性は2004年からリハビリ部門で管理職の副主任だったが、第2子を妊娠した08年、軽い業務への転換を求めると副主任を外され、復帰後も管理職にならなかった。一、二審は敗訴したが、昨年10月の最高裁判決は「妊娠を契機とする降格は原則禁止で、女性が同意しているか、業務上の必要性など特殊事情がなければ違法で無効」との初判決を示し、審理を差し戻した。(中国)
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