電車内で高齢者とトラブルになりやすいスマホ・タブレット使用

JR京浜東北線の社内で、タブレットを操作していた隣の男性とトラブルになり、71歳の男が包丁を持ち出したという。まさに高齢化社会真っただ中に起こったトラブルの一つだ。電車内で携帯電話を使用する人とのトラブルは昔からあるが、最近はスマートフォンやタブレットを操作している人とトラブルになることがある。それも相手は高齢者だ。

高齢者がスマートフォンやタブレットを操作している人に文句を言う理屈の一つに、高齢者専用の座席の壁に「携帯電話使用禁止」の表示があり、それを無視してスマートフォンやタブレットを使用する人を「電車内のルールを守らない不謹慎者」と思ってしまうからだ。

操作をする人は、電車内で大声で通話しているわけでもなく、強力な電波を発信しているわけでもないから、隣の乗客から文句を言われる筋合いはないと考える。

しかし、電車内の様子というのはほとんどの乗客が静止しており、その空間の中で、隣でせわしくスマートフォンやタブレットを操作している人を見ると、イライラするものだが、これが気にならない人もいる。

そんな状況の中で、高齢者は電車内で、"自分の空間を侵された"という思いや、年長者としての出過ぎた正義感から精神的に我慢が出来なくなり、暴発すると考えられる。

もう一つの理由として、高齢者自身が体内に心臓ペースメーカーを付けている場合だ。以前、たまたま高齢者専用座席に座ってスマートフォンを操作していたら、65歳から70歳くらいの男が乗ってきた。座席に座った男(高齢者)との距離は、約2メートルだ。男は座席に座って間もなくして、スマートフォンの操作をやめてくれと言った。理由を問いただすと、その男は心臓ペースメーカーを使用しているからだという。

スマートフォンの無線による電波が直接、心臓ペースメーカーに影響があるとは思えないし、単に文句を言いたい"言いがかり"かも知れないと思ったから拒否した。そうしたら、その高齢者は次の駅に着いた途端、スクッと立ち上がり、スタスタと降りた。駅のホームもシャキシャキと歩いて階段を上がって行った。

同じような光景を他でも何度か見た。ある日、高齢者専用席に座っていた20代の男がスマホを操作していたら、隣に座ってきた60歳くらいの男に注意されていた。注意した男は「あれが見えないのか?ここでは禁止だぞ?」などと言っていた。20代の男は素直に操作を止めた。

高齢者専用席に座る理由としては、通常の席がいっぱい、または窮屈そうだから座らなかったということが多い。なぜそこでスマートフォンを使うのか問われると、電車内で新聞や本を読むのと同じ感覚だということと、仕事中のメッセージもタイムリーに送受信する必要があるということが挙げられる。

スマートフォンの操作が電車内の乗客に対して、直接的に迷惑がかかるモノではないと思うが、スマートフォンなどを電車内でしきりに操作している人は、高齢者の目には、「ゲームソフトに熱中するうっとおしい未成熟人間」のように思われているのかも知れない。

乗客が、お互いに嫌な思いをせず、トラブルを未然に防ぐためには、鉄道会社はスマートフォンやタブレット使用についての標準的なルールを作り、心臓ペースメーカーへの影響についても、はっきりと電車内に掲示すべきだ。影響が無いならその旨の表示をし、一定の距離を保つ必要があるならその内容を表示して掲示しておくべきだろう。
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