海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」と漁船が衝突して転覆

第6管区海上保安本部によると、1月15日午前8時前、広島県大竹市の阿多田島の近くの海上で漁船が転覆し、4人が海に転落したという。4人は近くの船に救助されたが、このうち2人が心肺停止の状態だという。防衛省によると、付近で航行していた海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」と衝突して転覆したという。海上保安本部などが当時の状況を調べている。

防衛省によると、釣り船に乗っていたのは船長と釣り客3人とみられ、全員が海に投げ出され、「おおすみ」により全員が救助されたが、このうち船長と客1人が心肺停止の状態だという。

第6管区海上保安本部によると、4人はいずれも男性で、心肺停止の2人は山口県岩国市内の病院に運ばれたという。15日午前の現場付近の海は、晴れて視界が良く、波も穏やかだったという。現場に近い大竹市の阿多田島漁業協同組合の担当者は「始業時間の午前8時前に、ふだん霧が濃い時にしか聞くことがない大きな汽笛の音が2回聞こえたので、『こんなに晴れているのにおかしいな』と思い海を見ると、大きな自衛艦が見えた。その自衛艦のそばで、小さな船がひっくり返っているように見えた。漁協の別の組合員が船に乗り、現場近くまで様子を見に行ったが、船はこの漁協所属ではなく『転覆した船は釣り用のプレジャーボートに見えた』と話していた」という。(NHK)


阿多田島沖の事故01

おおすみ


瀬戸内海は危険地帯
瀬戸内海は、海上交通の要衝として船の航行が多い一方、釣りなどのマリンレジャーも盛んで、過去にも釣り船と漁船などとの衝突事故がたびたび起きているという。

第6管区海上保安本部のまとめによると、おととし1年間に管内で発生した船舶事故の件数は400件で、このうち、衝突事故が120件と全体の30%を占めて最も多くなっている。また、平成20年以降、おととしまでの5年間でみても、衝突事故の割合は、平均で船舶事故全体のおよそ35%を占めていて、衝突事故の件数の割合は、全国に11ある海上保安本部の中でも2番目に高い。さらに、これらの衝突事故の60%以上が、見張りが不十分なため起きているという。

このため、第6管区海上保安本部では、クルーザーなどのマリンレジャーの利用者に対し、航行中に見張りをたてるなど事故防止を徹底するよう、たびたび呼びかけていた。今回、転覆した釣り船と同じ係留施設に船をとめ、月に6回ほど瀬戸内海に釣りに出かけるという広島市中区の河原さん(61)は、「海釣りをしていて小さな遊漁船や潜水艦を見落として衝突しそうになったことはあります。今回の事故の当時の現場の様子は分かりませんが、前方不注意が原因ではないかと思います」と話している。 (NHK広島)

「おおすみ」事故で海自艦長を書類送検  
6月5日、広島県大竹市の阿多田島沖で1月に海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」と釣り船「とびうお」が衝突し、2人が死亡した事故で、第6管区海上保安本部は、おおすみの田中久行艦長(52)=広島市安芸区=を業務上過失致死と業務上過失往来危険容疑で広島地検に書類送検する。同艦の当直士官だった2等海尉=広島県呉市=と死亡した「とびうお」船長の高森きよしさん(当時67)=広島市中区=も同容疑で送検する。(朝日)
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